スペイン

基礎データ
英語名称:  Spain
首  都: マドリッド(Madrid)
面  積: 50.5万km2
人  口: 3,995万人(人口増加率0.3%)
言  語: スペイン語(公用語)(地方によりバスク語、カタラン語、ガリシア語等も使用)
民  族: スペイン人
宗  教: カトリックが主流
略史:1492年キリスト教徒による国土回復。15~16世紀には世界に覇を唱えるが、16世紀末以降衰退へ。1936~39年の内戦後、40年近くに亘りフランコ独裁。75年フランコ死後、現国王の下、民主主義体制確立。
政  体: 議会君主制
元 首: ホアン・カルロス1世(Juan Carlos I、国王)
首 相: ホセ・マリア・アスナール・ロペス(Jose Maria Aznar Lopez)
外 相: アベル・マトゥーテス・ファン(Abel Matutes Juan)
軍事力: 総兵力20.7万人(陸14.2万、海3.6万、空2.9万)96年予算69億ドル
G N P: 5,253.3億ドル[一人当たり13,280ドル]
経済成長率: 3.0%(1995年)、 2.1%(1994年)、▲ 1.2%(1993年)
物価上昇率: 4.8%(1995年)、 3.9%(1994年)、  4.3%(1993年)
失 業 率: 22.9%(1995年)、24.2%(1994年)、 22.7%(1993年)
通   貨: ペセタ(1ドル=131.28ペセタ)
対日輸入: 3,791百万ドル・自動車、精密機械等
対日輸出: 1,260百万ドル・自動車、魚介、化学品等
我が国の政府開発援助: ---百万ドル
    無償資金協力: ---百万ドル
      技術協力: ---百万ドル
     政府貸付等: ---百万ドル
日本からの直接投資: 5,114万ドル
在 留 邦 人 数: 4,219名

 3月の総選挙では、82年以来スペインのEC加盟、経済の近代化をリードしてきた社会労働党が、汚職やスキャンダルなど長期政権の弊害が原因で敗北し、若く清潔なイメージを有権者に印象付けた民衆党(中道右派)が勝利した。他方、民衆党は議会で絶対多数を確保できず、政権獲得・維持にはカタルーニャ同盟(CIU)ほか地方民族主義政党の協力を必要とした。5月に発足した新政権は、省庁の統廃合等による政府の簡素化、地方財政制度の改革等を断行したが、政府の施策は、CIU他の閣外協力を得ている各党の意向によりかなり影響を受けている。
 経済面では、94年来の回復基調を維持する中、物価及び金利が落ち着きを見せてきている。これに伴い雇用も若干回復しているが、失業率は依然高い水準にある。新政権は、99年のEU経済通貨統合への第一陣での加入を目指し、97年の公務員給与据置等による財政赤字の削減、インフレの抑制等に取り組んでいる他、労使との対話を通じた、雇用創出対策に全力を挙げている。
 対外政策については、新政権は社労党政権の政策を原則として継承する一方、キューバに対する民主化圧力を高め、また、NATO統合軍事機構への参加を目指している。さらにアジアにおけるプレゼンスの強化を図る等の新機軸を打ち出している。しかしながら、対キューバ政策の硬化は、カストロ政権の反発を受け、11月には、スペインの新任駐キューバ大使に対するアグレマンが撤回される等、両国関係は緊張した。
 日本との関係については、9月、日本政府は、懸案であったスペイン産オレンジの輸入を解禁し、これに伴い、12月には第1便が日本に向けて出発した。また、スペインの対日輸出は、順調に推移しており、伸び率でみると94年58.5%増、95年33.1%増、96年上半期12.9%増で、96年上半期には、828億円に達している。品目では、乗用車が第1位を占めるほか、コンピュータ(第4位)、オリーブ油(第5位)、革靴(第9位)の伸びが顕著である。