グァテマラ

基礎データ
英語名称:  Republic of Guatemala
首  都: グァテマラ・シティー(Guatemala City)
面  積: 10.9万km2
人  口: 1,032万人(人口増加率2.9%)
言  語: スペイン語
民  族: インディオ(42%)、混血(50%)、白人(8%)
宗  教: カトリック
略史:1523年スペイン人により征服され、1821年独立宣言。1822年メキシコに併合された後1823年に結成された中米欧州連合より1838年分離独立、1839年グァテマラ共和国成立。
政 体: 共和制
元 首: アルバロ・アルスー(Albaro Arzu´、大統領)
大統領: アルバロ・アルスー(Albaro Arzu´)
外 相: エドゥアルド・スティン(Eduardo Stein)
軍事力: 総兵力44,200人(陸42,000、空ε1,500、海700)96年予算1.5億ドル
G N P: 122.4億ドル[一人当たり1,190ドル]
経済成長率: 4.9%(1995年)、 4.0%(1994年)、 3.9%(1993年)
物価上昇率: 8.4%(1995年)、12.5%(1994年)、13.4%(1993年)
失 業 率: 16.2%(1994年)
通   貨: ケッツァル(1ドル=5.97ケッツァル)
対日輸入: 148百万ドル・自動車、一般機械、電気機械等
対日輸出: 82百万ドル・コーヒー、葉タバコ等
我が国の政府開発援助: 37.09百万ドル(1位)
    無償資金協力: 15.95百万ドル
      技術協力: 13.56百万ドル
     政府貸付等: 7.58百万ドル
日本からの直接投資: 14.7万ドル
在 留 邦 人 数: 248名

 96年1月7日、大統領選挙決選投票が行われ、国民進歩党(PAN、保守系)のアルバロ・アルスー候補が、グァテマラ共和戦線(FRG、右派)のアルフォンソ・ポルティージョ候補を僅差で破り新大統領に選出された。PANは共和国議会でも単独過半数を獲得したため、新政権の下での安定した政治状況が現出した。アルスー大統領は政権の課題として、国家機構の強化、和平の構築、治安の確立を掲げ、この目標の達成のためには、特権との闘い、差別との闘い、悲惨さとの闘いが不可欠であるとして政策運営を行っている。和平との関連では、新政権の下でゲリラとの和平交渉が順調な進展を見せ、12月29日、中米最後の内戦に終止符を打つ「最終和平協定」が、政府とURNG(グアテマラ国民革命連合)ゲリラとの間で締結された。今後は、最終和平協定の署名によって発効した各種和平協定の実施状況を見守る必要があろう。
 マクロ経済指標は、95年に比較して若干停滞は見られるものの依然として望ましい水準を保ちつつ推移している。インフレ率10.45%(95年8.4%)、外貨準備高8億2,000万米ドル(同6億4,000万ドル)、GDP成長率3.1%(4.9%)を達成する見込みである。
 対外関係については、新政権は、和平プロセスに対する国際社会からの支持取り付け、人権問題への対応とその解決、国際社会からの経済援助の促進、貿易と投資の促進に重点を置いた外交を展開している。96年は中米諸国との政策協調を堅持、米国との関係も良好に推移した。また、和平との関連では引き続き国連重視の姿勢を取った。
 日本との関係については、アルスー政権は、米、欧に加え日本を初めとするアジア諸国との関係強化に関心が高く、両国の友好関係の一層の増進が期待される。なお、日本は、12月29日の最終和平協定署名式に新任の村山比佐斗大使を特派大使として派遣した。日本の経済技術協力はグァテマラで高い評価を得ているところ、今後、各種和平協定の履行を支援するための日本の対グァテマラ和平援助の拡充が期待されている。