ヴェネズエラ

基礎データ
英語名称:  Republic of Venezuela
首  都: カラカス(Caracas)
面  積: 91.2万km2
人  口: 2,138万人(人口増加率2.5%)
言  語: スペイン語
民  族: 混血(66%)、白人(22%)、黒人(10%)、インディオ(2%)
宗  教: カトリック
略史:1498年コロンブスにより発見され、1811年スペインより独立。1819年グラン・コロンビア共和国に合併された後、1830年同共和国が分裂し、コロンビア、エクアドルとともに独立。
政 体: 共和制
元 首: ラファエル・カルデラ(Rafael Caldera、大統領)
大統領: ラファエル・カルデラ(Rafael Caldera)
外 相: ミゲル・ブレリ・リーバス(Miguel Burelli Rivas)
軍事力: 総兵力79,000人(陸34,000、海15,000、空7,000)96年予算7.2億ドル
G N P: 590.3億ドル[一人当たり2,760ドル]
経済成長率: 2.2%(1995年)、▲2.8%(1994年)、 0.3%(1993年)
物価上昇率: 60.0%(1995年)、 60.8%(1994年)、38.1%(1993年)
失 業 率: 10.3%(1995年)、 8.5%(1994年)、 6.4%(1993年)
通   貨: ボリバル(1ドル=476.5ボリバル)
対日輸入: 467百万ドル工業用原料、機械、輸送機械等
対日輸出: 428百万ドル原油及び石油製品、アルミニウム等
我が国の政府開発援助:  6.51百万ドル(2位)
    無償資金協力:  0.47百万ドル
      技術協力:  6.12百万ドル
     政府貸付等: ▲0.07百万ドル
日本からの直接投資: 2,811万ドル
在 留 邦 人 数: 871名

 施政3年目を終えようとするカルデラ政権は、マクロ経済面では成果を収めつつあるが、社会面を中心とする国民生活に直結する分野においては有効な政策をなかなか打ち出せないこともあり、最近その支持率は10%以下に低下している。しかしながら、96年においても、治安の悪化を除けば、暴動等の大きな問題はなく、政情は比較的安定裡に推移した。
 経済面では、深刻な経済危機が2年以上も続く中、同政権は、4月、IMEとの協議の下、経済調整政策(アジェンダ・ヴェネズエラ)に着手し、これまでの管理統制政策(為替・物価統制)の撤廃、ガソリンの値上げや増税等の諸政策を実施した。さらに、スタンド・バイ・クレジットの合意(7月)によりIMFと協調の下、着実な経済調整政策を進めることとなった。また、下半期にはインフレが低下傾向を示したほか、国際石油市況の上昇により石油収入が急増し、外貨準備高や財政赤字等のマクロ経済指標の一部が好転した。
 対外関係面では、大統領のブラジル訪問(5月)に代表される経済外交、即ちエネルギーの輸出、地域経済統合の促進等を目指した動きが顕著であった。対アジア外交としては、11月の李鵬中国総理の訪問があった。
 日本との関係では、4月の新経済政策の実施等に伴い、ヴェネズエラ経済の将来に関心を持つ日本の民間経済関係者の来訪が相次いだほか、主要輸出品の一つであるオリマルジョンの対日輸出が増加傾向を示すなど、従来から関係の強い分野を中心とした経済関係の進捗が見られた。(97年2月にはブレリ・リバス外相が外務省賓客として訪日し、中国、韓国、インドネシア、インドも歴訪した。訪日の際は、池田外務大臣と会談し、皇太子同妃両殿下と接見したほか、政財界の要人とも懇談した。)