パナマ

基礎データ
英語名称:  Republic of Panama
首  都: パナマ(Panama)
面  積: 7.7万km2
人  口: 259万人(人口増加率2.0%)
言  語: スペイン語
民  族: 混血65%、黒人13%、白人11%、インディオ10%、その他1%
宗  教: カトリック
略史:1501年スペイン人パスティーダ゙、パナマ海峡発見。1821年大コロンビアの一州としてスペインより独立。1903年、コロンビアより独立。1914年、米国、パナマ運河完成。1968年トリホス将軍、クーデタにより実権掌握。1978年ロヨ大統領就任(民政移管)。
政 体: 共和制
元 首: エルネスト・ペレス・バヤダレス(Ernesto Perez Balladares、大統領)
大統領: エルネスト・ペレス・バヤダレス(Ernesto Perez Balladares)
外 相: リカルド・アルベルト・アリアス(Ricardo Alberto Arias)
軍事力: 警察力を主体とした国家保安隊(11,800人)96年予算9,800万ドル
G N P: 69.1億ドル[一人当たり2,670ドル]
経済成長率: 2.3%(1995年)、 4.8%(1994年)、 4.5%(1993年)
物価上昇率: 0.9%(1995年)、 1.3%(1994年)、 0.5%(1993年)
失 業 率: 13.7%(1995年)、14.0%(1994年)、13.3%(1993年)
通   貨: バルボア(1ドル=1.00バルボア)
対日輸入: 4,185百万ドル・船舶、電気機械等
対日輸出: 54百万ドル・魚介類、加工製品等
我が国の政府開発援助: 15.13百万ドル(1位)
    無償資金協力: 0.28百万ドル
      技術協力: 14.86百万ドル
     政府貸付等: -----百万ドル
日本からの直接投資: 16億5,978万ドル
在 留 邦 人 数: 531名

 96年におけるペレス・バヤダレス政権は、雇用増進、犯罪及び汚職の撲滅、国家の近代化といった3大目標の中、犯罪の防止にはかなりの成果を上げ、また国家の近代化についても国営企業民営化プロセスを徐々にではあるが前進させつつある。しかしながら、失業問題については、経済停滞の続く中、有効な改善を見ていない。
 内政面では、麻薬マネーの94年選挙時の大統領陣営流入事件(大統領が資金の出所につき不知であったこと等により沈静化)、麻薬取引容疑者釈放に影響力を行使した疑いによる最高裁判事に対する初の弾劾裁判、特別居住区設定及び付近の鉱山開発中止を求めるインディヘナ住民の抗議運動等が主要な出来事として挙げられる。
 経済面では、97年のWTO加盟をひかえ関税引き下げ等の国内市場の開放促進、運河返還地域への投資優遇措置の制定等による投資環境の改善努力がなされている。また民間対外債務についてブレディ合意が達成され、国際金融機関(世銀、IMF、IDB)からの新規融資が順調に行われるようになった。
 対外関係については、運河返還後の米軍駐留継続問題が大きな国内論議を呼んだ。パナマとしては米国からの経済的利益を受けることなく米軍駐留継続を認め得ないとの結論が示された一方で、米軍基地施設を活用した「多国間麻薬対策センター」設立が提案された。また、当国の対中国・台湾外交が注目された年でもあった。中国との間では、両国に通商事務所が設けられ、相互にミッションが派遣されるなど、経済関係を中心に大きな関係の進展が見られたのに対し、台湾も運河返還地への投資に力を入れるほか、要人の往来を通じ関係の維持強化に努めた。
 日本との関係については、パナマ運河、フリーゾーンなどを通じ、緊密な経済関係を維持している。また、バルボア港開発調査をはじめとする数多くの技術協力、96年より開始された草の根無償資金協力など、日本の経済技術協力はパナマにおいて高い評価を受けている。