ドミニカ共和国

基礎データ
英語名称:  Republic of Dominica
首  都: サント・ドミンゴ(Santo Domingo)
面  積: 4.8万km2
人  口: 768万人(人口増加率2.1%)
言  語: スペイン語
民  族: 白人・黒人混血(73%)、スペイン系白人(16%)、アフリカ系黒人(11%)
宗  教: カトリック
略史:1492年コロンブスにより発見され、仏の支配を受けた後、1809年仏より独立。その後ハイティによる支配下のもとより1844年に独立。トルヒーヨ独裁時代及び内乱を経た後、今日に至る。
政 体: 共和制
元 首: レオネル・フェルナンデス・レイナ(Leonel Ferna´ndez Reyna、大統領)
大統領: レオネル・フェルナンデス・レイナ(Leonel Ferna´ndez Reyna)
外 相: エドゥアルド・ラトーレ・ロドリゲス(Eduardo Latorre Rodriguez)
軍事力: 総兵力24,500人(陸15,000、海4,000、空5,500)96年予算9,200万ドル
G N P: 101.1億ドル[一人当たり1,320ドル]
経済成長率: 4.8%(1995年)、4.3%(1994年)、3.0%(1993年)
物価上昇率: 7.1%(1995年)、8.3%(1994年)、5.2%(1993年)
失 業 率: 15%(1994年)
通   貨: ペソ(1ドル=14.1ドミニカ・ペソ)
対日輸入: 125百万ドル・自動車、一般機械、電気機器等
対日輸出: 33百万ドル・フェロニッケル、砂糖、金・銀等
我が国の政府開発援助: 56.61百万ドル(1位)
    無償資金協力: 15.31百万ドル
      技術協力: 12.95百万ドル
     政府貸付等: 28.35百万ドル
日本からの直接投資: 3万ドル
在 留 邦 人 数: 620名

 5月の大統領選挙では、通算7期約26年にわたり大統領職を務めた現職バラゲル大統領、ファン・ボッシュ元大統領という半世紀にわたり内政の中枢を占めた2人の不出馬を受け、三大政党の次期大統領候補として、与党キリスト教社会改革党(PRSC)よりペイナド副大統領、野党第一党革命党(PRD)よりゴメス党首及び野党第二党(解放党)PLDよりフェルナンデスが立候補した。PLDとPRSCが連携した結果、決選投票を経て、8月にフェルナンデス候補が新大統領に就任した。
 フェルナンデス新大統領は、対外的な信用回復のため対外債務の返済を促進する旨、また国家財政健全化のため、公営企業の資本化及び民営化、国家補助金の削除・廃止及び税制制度の見直しなどを推進する方針である旨表明した。経済状況は、前政権の緊縮財政政策及び通貨安定策が功を奏し安定裡に推移し、上半期の経済は、通信業、鉱業及び観光業の高成長に支えられ、実質GDP成長率は5.7%を達成した。
 対外関係では、経済面で密接な関係を有する米国との関係維持を図るとともに、国際的孤立化を脱却するための方策として中南米諸国との関係緊密化を目指し、カリブ諸国連合(ACS)への積極参加、カリブ共同体(カリコム)及びリオ・グループへの正式加入の希望表明、中米諸国への接近など、活発な外交政策を展開した。また、隣国ハイティとの間で、相互に経済調査団を派遣し、また国境地帯での医療・環境保護分野の協力に係る協定を締結するなど関係強化に努めている。
 96年は日系人移住者入植40周年にあたり、日系人協会主催で記念式典が行われたほか、各種行事が開催された。近年は経済協力を中心として協力関係がより一層緊密化している。無償資金協力は、ダハボン総合農村開発計画、小学校建設計画などが、技術協力ではサマナ湾漁業振興計画、消化器疾患研究・臨床計画、胡椒開発IIなどが実施され、また青年海外協力隊員37名及び専門家23名が派遣中である。日本カレンダー展及び日本映画週間開催、和太鼓公演など文化交流もさかんに行われた。