アルゼンティン

基礎データ
英語名称:  Argentine Republic
首  都: ブエノス・アイレス(Buenos Aires)
面  積: 278.2万km2
人  口: 3,418万人(人口増加率1.4%)
言  語: スペイン語
民  族: 欧州系(スペイン、イタリア)97%、先住民系3%
宗  教: カトリック
略史:1816年、スペインから独立。1976年、軍政化。1982年、フォークランド紛争。1983年、民政移管。1989年、第1次メネム政権成立。1995年、第2次メネム政権成立。
政 体: 立憲共和制
元 首: カルロス・サウル・メネム(Carlos Sau´l Menem、大統領)
首 相: ホルヘ・ロドリゲス(Jorge Rodriguez)
外 相: ギド・ディ・テラ(Guido Di Tella)
軍事力: 総兵力ε7.3万人(陸ε3.6万、海2.5万、空1.2万)96年予算35億ドル
G N P: 2,756.6億ドル[一人当たり8,060ドル]
経済成長率: ▲4.4%(1995年)、 7.4%(1994年)、 5.9%(1993年)
物価上昇率:  3.2%(1995年)、 4.2%(1994年)、10.6%(1993年)
失 業 率: 18.8%(1995年)、12.1%(1994年)、10.1%(1993年)
通   貨: ペソ(1ドル=0.9995ペソ)
対日輸入: 576百万ドル・穀物、飼料等
対日輸出: 462百万ドル・機械、自動車等
我が国の政府開発援助: 41.71百万ドル(1位)
    無償資金協力: -----百万ドル
      技術協力: 27.78百万ドル
     政府貸付等: 13.40百万ドル
日本からの直接投資: 1億1,600万ドル
在 留 邦 人 数: 11,709名

 96年は、政治面では、失業、汚職問題に対する国民の不満などから、政権支持率がかつてない程低下した点、並びに97年の下院、市議会議員選挙及び99年の大統領選挙に向けて、政界内の駆け引きが活発化した点が特筆される。
 経済面では、兌換法体制の立役者であったカバロ経済相の辞任にもかかわらず、メキシコ通貨危機後の景気後退から脱却し、失業率は依然約17%と高いものの、約3%の成長を達成した。国際金融市場も落ち着きを取り戻し、資本流入・資金需要も順調に回復し、インフレ率も0.1%とかつてない低水準となった。中央政府の財政赤字は社会保障関連を中心に拡大したものの、税収は増加傾向にあり、税制改革の実施とも相まって今後縮小の方向性が見えつつある。今後は、労働市場の弾力化、社会保障制度の効率化等経済改革の帰趨が注目される。
 対米関係は、実質的に同盟関係に入り、極めて良好である。英国については、マルビナス諸島の石油共同開発・漁業問題についての対話は継続された。また、近隣諸国との関係では、メルコスール(南米共同市場)が自由化と政治的連帯強化に向けて一層推進され、南米における安定勢力として定着しつつある(域内の輸出入は約18%増、全体では約14%増)。また、対エクアドル武器不正輸出問題、チリとの最後の国境問題である大陸氷床地域を巡る問題等も大きな関心を呼んだ。更に、メネム大統領のマレイシア、インドネシア訪問等、アジアとの関係強化の努力が継続された。
 日本との関係については、7月の小川政務次官の来訪、2月のディ・テラ外相、12月のフェルナンデス経済相の訪日、9月、11月の両国政府高官間でのハイレベルの政策対話、10月の日本とメルコスールとの間で初の高級事務レベル協議が行われるなど、両国政府関係の緊密化が進展した。また、日本の大企業の首脳の訪問が例年の2、3名から96年は13名に急増するなど、日本企業の関心も高まりつつある。