ブルネイ

基礎データ
英語名称:  Brunei Darussalam
首  都: バンダル・スリ・ブガワン(Bandar Seri Begawan)
面  積: 0.58万km2
人  口: 27.9万人(人口増加率2.3%)
言  語: マレイ語、英語、中国語等
民  族: マレイ系、中国系、他
宗  教: イスラム教(国教)、仏教、キリスト教他
略史:15世紀初頭、初代サルタン、モハマッドがブルネイ王国の基礎確立。19世紀、英国の進出により数度に亘り領土を割譲。1888年英国の保護国化。1971年内政の自治を回復。1984年英国より完全独立。
政 体: 立憲君主制
元 首: ハサナル・ボルキア(Hassanal Bolkiah、国王)
首 相: ハサナル・ボルキア(Hassanal Bolkiah、国王の兼任)
外 相: モハメッド・ボルキア(Mohamed Bolkiah)
軍事力: 総兵力5,000人(陸3,900、海700、空400)96年予算2.8億ドル
G N P: 39.8億ドル[一人当たり14,240ドル]
経済成長率: n. a.
物価上昇率: n. a.
失 業 率: 4.7%(1992年)
通   貨: ブルネイ・ドル(1ドル=1.40ブルネイ・ドル)
対日輸入:  144百万ドル・機械機器、金属品、軽工業品等
対日輸出: 1,220百万ドル・LNG、原油等
我が国の政府開発援助: 4.05百万ドル(1位)
    無償資金協力: ----百万ドル
      技術協力: 4.05百万ドル
     政府貸付等: ----百万ドル
日本からの直接投資: 1,485万ドル
在 留 邦 人 数: 142名

 96年にはボルキア国王生誕50周年記念行事が盛大に挙行され、ブルネイ内政も国王親政の下、安定して推移した。62年の内戦以来、「非常事態宣言」を継続しているものの(96年7月30日に再延長)、国民は治安の良い平和な国で、石油・天然ガス収入により高い生活水準(1995年の一人あたりGDPは約1万7千米ドル)と高福祉を享受している。
 石油・天然ガスのみに依存する経済では成長に限界があるため、政府は「経済の多様化」を最優先課題として、96年より開始された「第7次開発5カ年計画」などでその実現に努力している。ブルネイ政府は物流、金融、通信、観光などサービス業振興を当面の重点目標としており、現在、ボルネオ島を中心とする地域経済圏構想「東ASEAN成長地域」における「貿易と観光のサービス・ハブ」を目指して、インフラ整備及び地域経済ネットワークの構築等に努力している。
 対外関係ではASEANの一員として要人往来を始めASEAN諸国との協力関係を活発に推進している。また、2000年にはAPEC非公式首脳会議をブルネイが主催することとなっている。各国別では特にシンガポールとの関係が緊密であり、両国通貨の等価交換をはじめ、軍事協力も緊密である。また、旧宗主国の英国とは伝統的に緊密な関係にあり、英国は防衛取極めによりグルカ兵1個大隊を石油生産地に駐屯させているほか、シェル社が石油と液化天然ガスの合弁事業を行っている。また、イスラム教国として、中東諸国との関係も緊密であり、10月にオマーンの宗教大臣がブルネイを訪問し、宗教留学生交流等につき意見交換を行った。
 日本との関係では、ブルネイは日本に対し原油の約3割、液化天然ガスの約9割を輸出し、日本は最大の貿易相手国であり、両国関係は極めて良好である。また、ブルネイ航空の関西国際空港乗り入れによる観光客の増加を含め人的交流も拡大している。特に、96年には常陸宮同妃両殿下が皇族として初めてブルネイを御訪問され、大きな歓迎を受けた。