(2) 平和創設者のサミット共同議長声明(仮訳)
(96年3月13日、エジプト、シャルム・エル・シェイク)
「平和創設者のサミット」がたった今終了した。この会合は中東和平プロセスが重大な脅威に直面する中で行われた。今回のサミットは次の3つの基本的な目的を有していた。
(1)和平プロセスの促進(2)治安の促進(3)テロとの闘争
「平和創設者のサミット」参加者は、
中東和平プロセスに対する全面的な支持と、和平プロセスを地域における公正、永続的かつ包括的な和平の達成のために継続せしめるとの決意を表明し、
中東における安全と安定を進め、平和の敵が真の平和の機会を破壊するとの最終的な目的の実施を阻止するとの決意を確認し、
最近のイスラエルにおけるテロ攻撃を含むあらゆる形態のテロを動機や実行者の如何に拘らず重ねて強く非難し、これが当該地域の全ての人々に共有されている精神的価値や道徳とは無縁のものであると認識し、そのような全てのテロ活動に対し断固として立ち向かい、また全ての政府に対しこのテロの弾劾と反対行動に加わるよう慫慂するとの意思を確認した。
この目的に向けて我々は以下を決定した。
- パレスチナ人の現下の差し迫った経済的要請に特別な注意を払いつつ、イスラエル・パレスチナ間の合意、及び交渉プロセスの継続を支持し、これを政治的経済的に強化し、両者の治安状況を改善する。
- 包括的解決を達成するための交渉プロセスの継続を支持する。
- 協力と更なる支援のための効果的かつ実際的な方途を発展させることにより、地域の安全と安定の促進のために共働する。
- テロ行為の阻止のための努力を次の点を通じ、二国間、地域的、及び国際的レベルにおいて調整を進める。即ちテロ活動の扇動者が裁かれるようにし、自分の領土がテロ行為の目的でのために使用されないようにする上での全ての当事者の努力を支持し、またテロ組織がリクルート、武器の供給、資金調達を行うことを阻止する。
- これらテログループの資金源をつきとめ、平和と安全と安定を阻害する暴力とテロを用いるグループに対抗する取り組みを行う者に対する訓練や装備その他の形態の支援の提供により、右資金源を遮断するための協力を行うことに最大限の努力を傾注する。
- この声明に盛り込まれた諸決定を現在進行中の作業を通じ最も適切に実施するための方途について勧告を作成するため、全てのサミット参加者に開かれた作業グループを設置し、30日以内にサミット参加者に対し報告を行う。
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