3 地方自治体等との連携 近年、地方自治体や地域で活躍する各種団体は、伝統的な国際交流(姉妹・友好都市交流)のみならず、経済交流(輸出振興、観光誘致など)、国際協力など、様々な取組を積極的に行っており、国際的な相互理解、国際社会における日本の地位の向上、日本のブランド力強化などの面で、外交上重要な役割を果たしている。 外務省としても、オールジャパンでの総合的な外交力を強化するため、このような国際的取組を進める地方や地域との連携を強化する各種の取組を積極的に実施している。 東日本大震災後の風評被害対策支援に加え、日本の地方自治体が地場産業や地域経済の発展を図るための支援策として、在外公館施設を活用した「地方の魅力発信プロジェクト」が挙げられる。2012年には、被災3県(岩手県、宮城県、福島県)を始め、各地方自治体がアジア、欧州地域などで9件の各種PR事業やセミナーなどを開催した。 また、日本の地方の魅力を日本に駐在する各国の外交団に対して発信する「地域の魅力発信セミナー」事業も行っており、2012年には「産業振興、物づくり、企業誘致等」、「観光誘致」をテーマとするセミナーを外務省にて開催したほか、地方視察ツアー(新潟県及び静岡市)を2回、各地方自治体と連携して実施するなど、日本の地方についての諸外国の理解増進に努めている。 一方、大使や総領事などは、一時帰国に際し、積極的に地方自治体を訪問しており、外国の最新の現地情報を提供するとともに、今後の経済交流や国際交流面での在外公館と地方自治体との協力について協議を行っている。加えて、京都においては「地方連携関西シンポジウム」、東京においては、「地方連携フォーラム」を開催し、地域レベルの国際・経済交流活動に密接に関係する外交政策や最新の国際情勢について地方自治体などとともに議論を行っている。さらに、外務省ホームページ内のグローカル外交ネットでは、外務省と地方自治体が連携して実施する各種施策、地方自治体の国際交流、経済交流などの国際的活動について様々な情報を提供している。 和歌山県物産プロモーション(8月24日、在キルギス大使館) 地域の魅力発信セミナー 地方視察ツアー