第3章 分野別に見た外交


(7)北西太平洋地域海行動計画(NOWPAP)

 日本は1994年、韓国、中国及びロシアと共に、UNEPが提唱した「地域海行動計画」の一つとして、日本海及び黄海の環境保全を目的とするNOWPAPを設立した。また、2004年11月には富山と韓国・釜山の双方に従来UNEP本部が務めていた事務局機能を担う地域調整部事務所を共同設置した。

 2005年11月に富山で開催された第10回政府間会合では、近年、事態が悪化している日本海沿岸等への海洋漂着ゴミ問題に対処するため、ワークショップ等の開催やモニタリング計画の作成、クリーンアップ・キャンペーンの実施等を内容としたプロジェクトを地方自治体やNGOと協力して進めていくことが合意された。また、近年、サハリン東部海域で石油・天然ガスの開発が進められていることから、大規模な油流出事故が発生した場合のNOWPAP地域油流出緊急時計画の地理的適用範囲をサハリン沖、オホーツク海を含む海域にまで拡大することなどが合意された。




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