【総論】  国際社会の直面する諸問題に能動的かつ迅速に対処し、また、日本の国益を追求していくためには、外務省の外交実施体制を強化するとともに、官民が協力できる分野においてはこれを積極的に促進し、重層的な外交基盤に基づいて外交政策を展開し、さらにこれが国民の理解と支持を得たものであることが重要である。  このような認識の下、外務省は引き続き外務省改革に取り組んできており、2004年には、人事制度や領事サービスの改善・強化など意識・制度面での改革にとどまらず、企画立案・政策調整機能、領事機能・危機管理、情報収集・分析体制の強化など組織・機構面における改革を含む大規模な組織改編を行った。また、各界の有識者や国内外のシンクタンクとの連携を深めるとともに、シンポジウム等の開催を通じて多様な意見を吸い上げてきた。さらに、様々な媒体を用いた広報活動を行うことにより、国民の理解と支持を得ることに努めてきている。