第2章 地域別に見た外交


ネパールバングラデシュ及びブータンと日本外交】 
 2004年6月、ギャネンドラ国王は、2002年に自らが解任したデウバ・コングレス党党首を再度首相に任命し、マオイストとの和平達成、2005年中旬までの総選挙実施を課題に掲げた。しかしながら、両課題ともに実現しない状態が続き、2005年2月1日、国王はデウバ内閣を解散し、自らを議長とする内閣を発足させた。また国王は、緊急事態令を発出し、憲法上の自由・諸権利を停止するとともに、政党関係者等を自宅軟禁・逮捕した。日本はネパール政府に対し、ネパールにおける民主主義の回復に向け、またマオイストとの対話による和平達成を支持し、働きかけを行ってきている。 
 バングラデシュとは、2004年6月に8年ぶりとなる第2回日本・バングラデシュ・ハイレベル協議が東京で開催され、二国間関係や国際情勢等についての幅広い意見交換が行われた。7月以降の豪雨による大洪水の災害を受け、日本は緊急援助物資の供与及び緊急無償資金協力等を通じて総額620万ドルの支援を実施した。また、同国は2005年にはSAARC(南アジア地域協力連合)議長国を務める予定である。
 ブータンは、2004年12月、在東京ブータン王国名誉領事館を設置した。




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