【北アフリカ】  スーダンでは、1983年以来、北部のスーダン政府と南部の反政府勢力(SPLM:スーダン人民解放運動)との間で20年にわたり内戦が継続していたが、近年、米国の積極的関与や周辺アフリカ諸国の仲介の下で和平交渉が進められ、和平達成に向けて大詰めの段階にある。日本もスーダンとの間で政治対話、人権対話を行っており、2003年9月には政府要人としては20年ぶりに矢野外務副大臣がスーダンを訪問するなど、二国間関係が進展している。  リビアは1988年の米国の旅客機(パンナム)爆破事件(ロッカビー事件)及び1989年のフランスの旅客機(UTA)爆破事件により国連制裁を受けていたが、ロッカビー事件の被疑者引き渡し及び遺族との補償交渉が9月に決着されたのを受けて同月国連制裁が解除された。また、12月には、米国及び英国の強い働きかけの結果、カダフィ大佐及びシャルガム外務大臣は大量破壊兵器開発計画の廃棄を発表した。  その他の北アフリカ諸国との間でも、5月に小泉総理大臣がエジプトを訪問したほか、10月に川口外務大臣がエジプトに加えて日本の外務大臣としては初めてチュニジアを訪問する等、要人往来が活発化しつつある。 ▼ムバラク・エジプト大統領と会談する川口外務大臣(10月)