【パキスタン情勢と日本外交】  パキスタンにおいては、2003年12月、ムシャラフ大統領が兼任していた陸軍参謀長の職を2004年12月末までに辞する旨表明し、その後、議会は同大統領の信任投票を実施し過半数以上の賛成により信任するなど、これまで内政上の懸案となっていた問題に決着を見た。同国の内政の安定と更なる民主化の進展が期待される。  また、引き続きテロとの闘いに取り組み、これまで500名以上のアル・カーイダ活動家を拘束するとともに、アフガニスタン国境沿いに位置する部族地域においてもアル・カーイダ掃討作戦を行うなどの対策を強化している。  経済面においては、緊縮財政に努めつつ国内の経済・社会改革にも積極的に取り組み、2002〜3年度は、政府の目標を大きく上回る5%超の経済成長率を記録した。  日本との関係では、3月に外務次官級協議、6月にはアジア協力対話(ACD)の際に外相会談、12月には安保対話が行われ、2004年2月にはハイレベル経済協議が開催された。