VI.アフリカ

 内政面では、95年初頭に予定される総選挙への準備が焦点となったが、野党勢力は内紛と分裂を繰り返し、与党に対抗する政治的存在となり得ておらず、与党も、内部での主導権争い・派閥抗争を続けている模様である。
 経済面では、5年目に入った構造調整計画の焦点が、市場・流通・金融面の改革から国有企業の合理化、行財政改革に移りつつあるが、同計画の弱者救済策は本格的には実施されておらず、労働者のストライキが頻発した。
 対外面では、大統領は、レソト問題をはじめとする地域の諸問題解決のための政治的リーダーシップを取った。
 また、政府はアフリカにおける紛争予防・危機管理を強く支持し、ソマリアPKOにも参加した。今後アンゴラPKOに要員を派遣するとの方針も決定した。南アフリカとの関係では、外交関係が4月に設立され、二国間の特恵貿易協定等の経済関係についても協議が続けられている。

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