VI.アフリカ

 93年12月の初の民主的大統領選挙で当選したコンテ大統領は、94年1月正式な大統領に就任し、向こう5年間引き続き政権を掌握することになった。これに伴い8月になってようやく成立した新政府の特色は、民主化実現の建前上、文民主体であることと、経済関係閣僚に若手のテクノクラートを配し、経済開発に積極的な意欲を見せたことである。次の課題である議会選挙は、当初12月頃と予測されていたが、選挙の諸準備が間に合わず、95年3-4月頃に行われる見通しである。
 経済面では、94年の国内総生産の成長率は5%、インフレ率は7%台と予測されている。
 対外関係については、コンテ政権は、非同盟政策を基本としつつ欧米先進国、日本・中国などのアジア諸国との関係強化に努め、経済援助を積極的に受け入れる方針をとっている。また国民の80%近くがイスラム教徒であるため、アラブ・イスラム諸国との連帯感は強く、更にほかのアフリカ諸国いずれとも、友好・親善関係を保っている。

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