(8) 第59回OPEC総会共同コミュニケ(仮訳)

(1980年12月16日,バリ)

第59回OPEC総会は,1980年12月15及び16の両日,インドネシアのバリにおいて開催された。インドネシア共和国のスハルト大統領閣下が演説を行い,公式に総会を開会した。

総会は全会一致でインドネシア・エネルギー鉱山大臣であり同国首席代表であるスブロト閣下を議長に選出した。ガボンの鉱山・エネルギー・水資源大臣であるブジット閣下が副議長に選出された。

総会は,第57回総会において決定された開発途上国のための科学技術高等教育機関創立に向けての進捗状況に関する報告をレヴューし,事務局長に対しこの問題に対応するため,明年前半に作業部会を開くよう指示した。同作業部会の調査結果を基礎に,事務局の全般的な監督下で本件のフィージビリティ調査が行われ,その結果は,総会の検討に付される。

総会は,第52回経済委員会の報告書をレヴューした後,石油市場情勢に基づき,次のとおり決定した。

(a) 基準原油(アラビアン・ライトAPI34。ラス・タヌラ積出)の公式価格をバーレル当り32米ドルに設定する。

(b) OPEC原油価格(複数)は,看做し基準原油の上限価格である36米ドル/バーレルを基礎に設定されうる。

(c) OPEC原油の最高価格をバーレル当たり41米ドルに設定する。

総会は,スハルト=インドネシア共和国大統領閣下がその開会の辞において現在紛争中にある二つの加盟国,即ちイラン,イラクに対して行った立場の相違の平和的解決につながるような最良の紛争解決法を早急に探求することを求める真摯にして且つ実直な訴えをエンドースした。

総会は1981年のOPEC予算を承認した。

総会は,エクアドルのマウロ・ダバロス・コルデロ理事を1981年の理事会議長に,またガボンのサミュエル・ドッソー・アウォレ理事を同副議長に任命した。

総会は,現在のリネ.G.オルディス事務総長の任期を1981年6月末まで延長する旨決定した。

総会は,総会出席者が美しいバリ島に滞在中受けた厚遇及び今次会合のためになされた行きとどいた取り計らいに対し,インドネシア共和国大統領閣下,政府及び国民に対し心から感謝の念を表明した。

総会は,加盟国による批准の後1981年1月16日公表される予定の決議を採択した。

次回通常総会は1981年5月25日に開催される。

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