2. わが国と中近東諸国との関係
80年2月から3月にかけて園田総理大臣特使が中近東5カ国(ア首連,イラク,オマーン,シリア,サウディ・アラビア)を歴訪したのを始めとして4月には三笠宮殿下がシリア,ジョルダンを訪問された。また,6月に大来外務大臣がジョルダンを,12月に伊東外務大臣がエジプトを,また,同月田中通産大臣がサウディ・アラビア,アラブ首長国連邦を訪問した。更に翌81年3月には皇太子並びに皇太子妃両殿下がサウディ・アラビアを御訪問され,わが国と中近東諸国との相互理解と友好協力の関係が一層増進された。
他方,中東諸国からは,3月から4月にかけてナーゼル=サウディ・アラビア企画相が来日し,また6月の故大平総理大臣葬儀参列のため,オタイバ=アラブ首長国連邦石油相,ナーゼル=エジプト観光・民間航空相,アハルダン=モロッコ郵政・通信相がそれぞれ来日し,また,イラン・イラク紛争拡大直後の10月には同紛争に対する自国の立場を説明するため,イラクからカラフ特使が,翌81年2月にはイランからネジャド師を団長とする宗教使節団が各々来日した。更に12月にカリム=イラク石油相,翌81年1月にはラマダーン=イラク第一副首相,2月にはオザール=トルコ副首相,3月にはスレイム=サウディ・アラビア商業相が来日し,わが国政府首脳と中東の政治・経済情勢及びこれら諸国とわが国との二国間関係などにつき意見交換を行い,相互理解と友好関係を深めた。このように頻繁な要人の往来は,わが国が中東地域の平和と繁栄のために建設的な役割を果たそうとする姿勢を反映するものである。
<要人往来>
<貿易関係>
<民間投資>
<経済協力(政府開発援助)>
〔参考図〕