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アルジェリアは、独立一周年を記念して、一九六三年七月四日より二日間にわたり式典を催したが、その際アルジェリア政府よりわが国代表の参列方招請してきたので、政府は衆議院議員松本俊一氏を特派大使として派遣した。
また、同年十月三十日開催された同国国祭日式典にもわが政府代表の派遣方招請があったので、在フランス萩原大使を政府代表として派遣した。
一九六二年九月二十六日、イエメン王国において、軍部による革命が勃発し、革命派はサラール将軍(現大統領)を首班とする共和政権を樹立した。同政権からは累次にわたりわが国の承認を求めてきたが、王党派との間になお戦闘が行われているので、わが国は慎重に静観の態度を持した。その後一九六三年四月に至って国連の調停が緒につき、他方、米、ソを始め、サウディ・アラビア、ジョルダンを除く他のアラブ諸国を含む世界の大多数の諸国が革命政権を承認するに至ったので、わが国も一九六三年五月十日、革命政権を承認した。
一九六二年二月より東京において、イランとの間に司法共助の実施に関して交渉を行ってきたが、一九六三年七月に至り合意をみたので、同月二十三日大平外務大臣とサドル駐日大使との間で司法共助取決めに関する書簡の交換が行なわれた。
この取決めは、相互主義に基き民事および刑事にわたる証拠調べ、および書類の送達を含み、明治三八年三月一三日の法律第六三号の趣旨に基づいている。
三笠宮、同妃両殿下はトルコ共和国の国賓として一九六三年四月十日から二十一日まで同国を訪問された。その御滞在中、大統領、首相等の要人と会見され、広く同国各地の史跡や風物に接せられて日土両国の親善関係を一層深められた。