アフリカ関係

1 対アフリカ外交の推進

アフリカの年と呼ばれた一九六〇年に続き、一九六一年アフリカではシエラ・レオーネ(四月二十七日)とタンガニイカ(十二月九日)が独立し、アフリカにおける独立国は二十九カ国(サハラ以南二十四カ国)に達したが、さらに一九六二年中にウガンダ、ルアンダ・ウルンディ等の独立が予定されている。

これらの新興独立国は、すべて国連に加盟しており、国連およびその専門機関等においてその多数を背景として国際的発言力を増大させており、その動向は世界各国の注目するところとなっている。

かかる情勢に鑑み、対アフリカ外交の推進および強化の一環として、政府は前述のとおり欧亜局中近東アフリカ部アフリカ課を新設し、また既設公館(サハラ以南において、大使館四、総領事館二、領事館一)のうち八月在ナイロビ領事館を総領事館に昇格したほか、各館の充実をはかり、また、一九六二年一月在セネガル大使館を、さらに同年三月在マダガスカル大使館(在仏大使兼任)を開館した。

なお、近く在マリ、在リベリア、在ギニア、在シエラ・レオーネ(以上いずれも在ガーナ大使兼任)、在タンガニイカ(在エティオピア大使兼任)、在ガボン(在コンゴー大使兼任)各大使館を開設し、南アフリカ共和国のダーバンに名誉領事を置く予定である。

他方、一九六一年末上ヴォルタは駐日大使にアンリ・ウアタラ氏を任命し、同大使は一九六二年四月着任した。

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2 第三回在アフリカ公館長会議の開催

十二月四日から六日までの三日間に亘り、ロンドンにおいて第三回在アフリカ公館長会議が開催された。同会議には本省から島外務審議官ほか関係官、域内公館から在エティオピア、ナイジェリア、ガーナ、ソールズベリー、ナイロビ、コンゴーの七公館長、域外公館から在連合王国大使、在連合王国大使館参事官、在アラブ連合大使、在ポルトガル大使、在イスラエル公使、在アメリカ合衆国公使、在ベルギーおよび在仏大使館各書記官が出席し、最近のアフリカ情勢について検討し、わが国の対アフリカ政策につき意見の交換を行なうとともに、あわせてアフリカ在勤に伴う具体的問題を検討した。

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3 独立式典に対する特派大使の派遣

 (1) シエラ・レオーネおよびタンガニイカの独立式典

一九六一年四月二十七日イギリス領シエラ・レオーネ、十二月九日イギリス領タンガニイカがそれぞれ独立し、両国とも独立記念式典にわが国代表の参列方を要請越したので、政府は次のとおり特派大使を派遣した。なお、政府は、前記の独立の日付をもって両国をそれぞれ承認した。

国    名  記念式典挙行月日  特 派 大 使 名

シェラ・レオーネ  四月二十七日   (在ガーナ大使) 大 隈 信 幸

タンガニイカ     十二月九日    (衆議院議員) 黒 金 泰 美

 (2) 西アフリカ諸国の独立記念一周年式典

一九六〇年六月から八月にかけ独立した旧フランス系西アフリカ諸国は、その独立一周年を祝し、独立記念式典を挙行するにあたり、わが国代表の参列方を要請越したので、政府はそれぞれ一九六一年次のとおり特派大使を派遣した。

国    名  記念式典挙行月日   特 派 大 使 名

セネガル共和国    四月 四日   (衆議院議員)     勝 俣   稔

象牙海岸共和国    八月 七日   (駐伊大使)      門 脇 季 光

ガボン共和国     八月十七日   (駐ナイジェリア大使) 粕 谷 孝 夫

上ヴォルタ共和国  十二月十一日   (駐ガーナ大使)    中 川   進

ニジェール共和国  十二月十八日   (駐ガーナ大使)    中 川   進

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