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会議・会合

2010年日本APEC首脳会議(概要と評価)

平成22年11月14日
外務省・経済産業省

1. 概要(総論)

  1. (1)11月13、14日に横浜で開催されたAPEC首脳会議においては、地域経済統合、成長戦略、人間の安全保障を中心に、アジア太平洋の将来像について議論を行い、首脳宣言として「横浜ビジョン」に合意することができた。それは、APECが、更に緊密に高度化した経済統合で結ばれ(「緊密な共同体」)、質の高い成長を実現できる強い共同体(「強い共同体」)であり、安全で、安心して経済活動を行える共同体(「安全な共同体」)に向かっていくというもの。
  2. (2)具体的には、ボゴール目標達成評価を行った上で、アジア太平洋地域での地域経済統合を更に推進するために、アジア太平洋自由貿易圏(FTAAP)の構築に向け具体的な行動を取ることとなった。また、世界の成長センターであるこの地域として初めての、長期的かつ包括的な成長戦略をとりまとめた。また人間の安全保障の課題に対処するため、食料安全保障、防災、感染症への対応、腐敗対策、テロ防止などの分野に注力していくこととなった。

2. 概要(各論)

  1. (1)歓迎昼食会(13日昼)の議論の内容
    1. (ア)APEC首脳に加え、ストロス=カーンIMF専務理事、ゼーリック世銀総裁もゲスト・リードオフスピーカーとして参加。直前にソウルで行われたG20サミットの結果も踏まえ、現在の国際経済情勢について意見交換を行い、G20と相互補完しつつ、経済、貿易、金融など各分野における地域協力を進めることが重要で、そのために貿易投資を中心にAPECの役割が重要であることが確認された。
    2. (イ)経済情勢については、アジア太平洋地域は、他の地域と比べても力強い成長を遂げ、世界全体の成長を支えていることを確認した。一方で、下方リスクも存在しており、APECとしての協力が重要との認識が共有された。また、インバランスの課題や、国内の構造改革、社会的格差の解消の重要性について議論が深められた。
  2. (2)セッション1(13日午後)の議論
    1. (ア)「地域の持続的な成長と繁栄」と題して、主に成長戦略、人間の安全保障について議論。総理から、アジア太平洋地域が世界の成長をリードする重責を担っており、この地域が取るべき政策の方向性を議論し共有するとともに、各国・地域の取組で活用し、地域全体を持続可能な成長軌道に乗せることが重要である旨指摘。
    2. (イ)各国・地域からは、経済危機から回復しつつあるこの時期にAPECが初めて長期的かつ包括的な形で成長戦略を策定していくことが時宜にかなっているとして強い支持があった。その上で、「均衡ある成長」「あまねく広がる成長」「持続可能な成長」「革新的成長」「安全な成長」という柱に沿った形で、それぞれの取組の重要性について議論が深められた。グリーン成長や構造改革の分野での具体的行動を求める声が相次いだ。
  3. (3)セッション2(14日午前)の議論
    1. (ア)ボゴール目標、地域経済統合とAPECの将来について議論を行った。冒頭、総理より、この首脳会議の機会を我が国の今世紀における更なる開国の出発点として、我が国経済の自由化に取り組んでいく決意があることを表明。9日に閣議決定した包括的経済連携に関する基本方針を紹介しつつ、アジア太平洋自由貿易圏の構築に向けて積極的に貢献していく意思を示した。
    2. (イ)これに対して、各国・地域からは、また、我が国の環太平洋パートナーシップ協定(TPP)への関与について関心が示された。議論の結果、APECはFTAAPの実現に向けてインキュベーター(育ての親)としての役割を負い、重要な貢献を行っていくべきことが確認されるとともに、ASEAN+3,ASEAN+6,TPP等を含めた現在進行している地域的な経済連携を基礎として更に発展させること、また、投資、サービス、国際物流円滑化等のAPECの分野別の取組を更に進めていくとの方向性につき意見の一致があった。FTAAPに向けた共同行動としての道筋が確認された。
    3. (ウ)ドーハラウンドについては、2011年は交渉妥結に向けた環境が整う「機会の窓」であり、交渉を妥結する最終局面に持って行くためにAPECとして十分貢献する責任がある点を首脳間で確認した。また、保護主義については抑止への強い決意が示され、リマ宣言の遵守コミットメントを2013年末まで延長することが合意されるとともに、輸出制限への懸念が表明された。
  4. (4)ビジネスとの連携
    今次APEC首脳会議の機会には、菅総理は、APECビジネス諮問委員会(ABAC)委員との対話を行ったほか、域内のビジネス指導者が集うAPEC・CEOサミットにおいて「平成の開国」を実現する旨の講演を行った。

3. 評価

  1. (1)アジア太平洋地域を取り巻く政治・経済環境が大きく変化する中で、更なる成長と繁栄を実現していくためのAPECの将来像(ビジョン)について首脳間で共通認識を得ることができたのは大きな成果。今回横浜において首脳間で深めた議論は、新時代のAPECとして新しい地平を切り拓き、新たな行動を求めるものであり、歴史の一ページを刻んでいくものである。
  2. (2)特に、APECが地域経済統合の取組を推進していくために、菅総理が議長としてリーダーシップを発揮し、我が国として「国を開く」ことを明確に打ち出し、世界、特に発展著しいアジア太平洋地域と共に成長の道を歩んでいくとのメッセージを積極的に出すことができた。これは、APECがFTAAP構築に向けた具体的道筋を定める上でも有意義であった。
  3. (3)今後、APECとしては「横浜ビジョン」の実現に向けて、具体的な行動を取っていくこととなる。本年示した「横浜ビジョン」が米国年に引き継がれ、ビジョンを、一層具体化し、成果をもたらす年になることが期待される。
  4. (4)なお、今次会合の開催に当たっては、地元住民の参加も得た積極的な事前広報や会議参加者を歓迎するための様々な取組が行われるなど、横浜市・神奈川県をはじめとして、地元関係者からの多大な協力を得た。地元自治体等との連携のもとに「日本の強み」を活かしたおもてなしが実現し、出席者から高い評価が得られた。

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