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日米首脳会談の概要

平成21年11月13日

 13日午後6時50分より約90分間、鳩山総理はオバマ大統領との間で、日米首脳会談を行ったところ、概要以下のとおり(日本側:平野官房長官、岡田外務大臣、北澤防衛大臣、直嶋経済産業大臣、小沢環境大臣、松野官房副長官、藤﨑駐米大使他同席、米側:ルース駐日大使、キャンベル国務次官補、ドニロン国家安全保障担当大統領次席補佐官、サマーズ米国家経済会議議長他同席)。

1.日米関係

(1)日米関係総論

 冒頭、鳩山総理より、フォートフッド基地における銃乱射事件は誠に痛ましい事件であって、日本国民を代表してお悔やみとお見舞いを申し上げたい旨、オバマ大統領が初めてのアジア歴訪の最初に日本を訪問されたことを歓迎する旨述べた。
 鳩山総理より、日米同盟は日本の外交の基軸であるが、更にアジア太平洋地域の平和と繁栄の基礎となっている旨、この日米同盟に基づいて、オバマ大統領と連携して、二国間関係はもとより、アジア太平洋地域やグローバルな課題における日米協力を強化したい、その上で「建設的で未来志向の日米同盟」を深めていきたい旨述べた。オバマ大統領よりは、鳩山総理の認識に基本的に同意する旨、初めてのアジア歴訪の最初に日本を選択したことは、米国の日米同盟重視の姿勢を表すものである旨、日米関係はこれまでもイコール・パートナーシップであったと考えており、これからもそうである、お互いを尊重しながら緊密にやっていくことが重要である旨の発言があった。
 鳩山総理より、日米同盟を深めることの一環として、来年の日米安保条約改定50周年に向けて、日米同盟の深化のための協議プロセスを開始したいと提案し、オバマ大統領はこれに同意した。更に、鳩山総理は、世界情勢や時代は変遷しているので、日米同盟もそれに合わせて発展させていく必要がある、例えば、日米安保体制の関係では、拡大抑止、情報保全、ミサイル防衛、宇宙等、従来の協力分野のみならず、新しい課題も含む協力の強化を進めていきたい旨、更に、防災、医療・保健、環境、教育分野といった分野においても日米の協力関係を、特にアジア太平洋を中心に進めていくことにより、同盟関係を深めていきたい旨述べ、オバマ大統領もこれに賛同した。

(2)米軍再編

 米軍再編に関しては、鳩山総理より、抑止力を維持しつつ沖縄の負担を軽減する観点から、重要な課題と認識している旨、特に普天間飛行場の移設については、既に設置が合意されているハイレベルのワーキング・グループを通じて、できるだけ早く解決したい旨、前政権における日米の合意は非常に重く受け止めているが、選挙中から本件問題については県外・国外移転を主張しており、そのことで沖縄県民の期待も高まっている旨、本件は大変困難な課題であるが、時間が経てばより解決が難しくなることも認識している旨述べた。これに対し、オバマ大統領よりも、ハイレベルのワーキング・グループを設置して迅速に解決したい旨述べた。

(3)日米経済

 経済に関し、G8/20を通じた世界経済の回復、日米間のクリーンエネルギー技術協力の進展、WTOドーハラウンドの進展、航空自由化交渉といった分野においても日米間で協力が進んでおり、これを更に進めていくことが望ましいとの点で一致した。

2.アジア太平洋地域情勢

 オバマ大統領より、アジア太平洋地域の重要性について、明(14)日実施予定のアジア政策スピーチに言及しつつ、米国はアジアへの積極的な関与を行っていく旨、米国は地域における重要なプレーヤーである旨述べた。これに対し、鳩山総理より、アジアにおける米国のプレゼンスを期待している旨、このこと故に日米同盟が我が国外交の基軸であるということも申し上げている旨、米国のプレゼンス、日米同盟があることから、東アジア共同体構想を提唱している旨、様々なレベルにおいて日米間の協力を強化することが東アジアの安定と発展に大いに資するものである旨述べた。とりわけAPECについては、日米が順に議長となる2010年~11年を捉え、APECの成功とアジア太平洋における新たなビジョン作りに向けて日米間で連携していくことで一致した。

3.グローバルな課題

(1)アフガニスタン・パキスタン

 鳩山総理より、アフガニスタンの安定と復興は世界の安定に関わる最重要課題であり、米国の努力とコミットメントを大変評価している旨述べた上で、我が国としては、アフガニスタンが真に必要としている支援の在り方について包括的な検討を行ってきた結果、我が国として、2009年から概ね5年間で、治安能力の向上、元タリバーン兵に対する社会教育を含む再統合、農業、インフラ、学校建設といった持続的・自立的発展のための民生支援の分野で、最大約50億ドル程度までの規模の新たな対アフガニスタン支援策を決定した旨、我が国としては、引き続き、国際社会と協力し、我が国が果たすべき役割を果たしていきたい旨述べた。オバマ大統領よりは、これまで我が国が行った支援及び今回我が国が決定した支援は、大変大きな貢献であるとして高い評価が表明され、アフガニスタンにおいては軍事支援のみならず民生支援も極めて重要である旨述べつつ、今後とも日米間で良く協議していきたい旨述べた。更に、オバマ大統領より、日本のパキスタン支援に対する評価が表明されたのに対し、鳩山総理より、パキスタンについても引き続き全面的に協力していく旨説明した。

(2)気候変動

 鳩山総理より、日米が2050年までに自らの排出量を80%削減することを目指すことが共同メッセージとして発出されたことは大変意義深い旨、国際交渉は現在重要な局面にあり、COP15の成功に向けて、有意義な合意を形成すべく、日米両国で努力していきたい旨、先進国のみならず中国を含む世界のすべての主要途上国が参加する公平かつ実効性のある枠組み構築及び意欲的な目標への合意のため、引き続き協力したい旨述べた。これに対し、オバマ大統領より、気候変動はオバマ政権にとって非常に優先順位が高い問題であり、日本と緊密に協力していきたい旨述べた。

(3)核軍縮・不拡散(含む北朝鮮・イラン)

(イ)総論

 鳩山総理より、安保理サミットにおけるオバマ大統領の指導力に感謝したい旨、プラハ演説には日本国民が大変感動している旨、「核兵器の全面的廃絶に向けた新たな決意」決議に日米が共同提案国となれたことは大変に有意義であった旨、オバマ大統領と「核兵器のない世界」を追求するとの目標を共有し、協力していきたい旨、来年のNPT運用検討会議や核セキュリティー・サミットの成功に向けても協力したい旨述べた。オバマ大統領よりは、「核兵器のない世界」というビジョンを共有しており、日本との間で協力していきたい旨、核廃絶は時間がかかる目標であり、核兵器が存在する限りにおいては米国は米国の安全のための抑止力や同盟国に対する抑止力の提供にも完全にコミットしている旨述べるとともに、米露核軍縮交渉を進めている旨述べた。

(ロ)北朝鮮

 北朝鮮問題に関し、オバマ大統領より、北朝鮮問題については日米で引き続き緊密に協議を行いたい旨、ボズワース特別代表の訪朝は六者会合の枠内で行われるものである旨述べた。これに対し、鳩山総理より、そのような米朝接触については、これを支持しており、これが六者会合の早期再開と北朝鮮の完全な非核化につながることを望む旨述べた。

(ハ)イラン

 イランに関し、オバマ大統領より、現在行っている(米国を含む)EU3+3の外交努力について説明しつつ、この交渉がうまくいかない場合にはイランへの対応を考えていかなければならない旨述べた。これに対し、鳩山総理より、イラン核問題に対する懸念を日本としても共有しており、「対話」と「圧力」のデュアルトラック・アプローチを支持している旨、我が国は、伝統的二国間関係に基づき、イランへの働きかけを実施している旨述べ、日米で緊密に協力していくことで一致した。

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