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2010会計年度予算教書(概要)

平成21年2月27日

 2月26日、オバマ大統領は、2010会計年度(2009年10月~2010年9月)の予算教書の概要(以下「予算教書」)を議会に対して提出したところ、概要以下のとおり。

(注)予算教書*1とは、米大統領が議会に示す予算の編成方針。一般教書、大統領経済報告と並び「3大教書」と呼ばれ、毎年2月初めに議会に提出される。今回は政権移行直後であったことから概要のみ発表。詳細については4月に公表される見込みとなっている。

<要旨>

  • 2月26日、オバマ大統領は米議会に対して、2010会計年度の予算編成方針(予算教書)を発表。
  • 2010会計年度の歳入は2兆3,810億ドル、歳出は3兆5,520億ドル。財政赤字は1兆1,710億ドル。
  • 2009会計年度の歳入は2兆1,860億ドル、歳出は3兆9,380億ドル。財政赤字は1兆7,520億ドル(GDP比12.3%)となり、過去最高であった2008年会計年度の4,590億ドル(GDP比3.2%)の3倍超となる見通し。
  • 財政赤字拡大は主に米国経済の減速による個人所得及び法人税に係る税収減(各▲1,880億ドル、▲1,390億ドル)やTARP(不良債権買取プログラム)関連コスト2,740億ドル等に加え、追加的な金融安定化策として2,500億ドルを見込んでいることが要因。
  • 大統領の任期一期目(2013年まで)で財政赤字を半減する。2013会計年度までには5330億ドルまで圧縮する。
  • 国債残高は2008年度末の5兆8,030億ドル(GDP比40.8%)から2009年度末には8兆3,640億ドル(同比58.7%)、2019年度末には15兆3,700億ドル(67.2%)へと上昇する見通し。
【米国3大教書】
種類(実施日) 内容
一般教書 上下両院に外交や内政情勢を報告し、今後1年間の施政方針を表明(2月24日に実施*2
予算教書 来年度予算案の編成方針を大統領が議会に提示(詳細は4月に公表の見込み)
大統領経済報告 当面の経済情勢に関する判断を示す(CEA(大統領経済諮問委員会)が作成))(1月16日に提出

*1 米国では、議会に予算編成権があり、また、行政府には法案提出権がないため、議会が歳入、歳出に関する予算関連法案を独自に作成して審議する。したがって、通常予算教書は議会に対する大統領の提案に留まり、何ら拘束性を有していない。このように、予算教書は法的には参考資料程度の意味しかないが、実際上は問題のない部分はそのまま受け入れられる。また、議論の余地がある部分についても歳出法案について大統領が拒否権を行使することができるため、議会とホワイトハウスとの交渉により予算教書の内容を歳出法案にかなり反映させているのが実情である。

*2 2月24日の議会演説(就任1年目には「一般教書演説」とは呼称されていない。)において、オバマ大統領は「米国は以前よりも強くなって浮上する」と宣言。2月17日に成立した「米国再生・再投資法」は経済再生への最初の一歩であり、今後は住宅対策と金融安定化に取り組む必要があると主張。さらに、米国の長期的成長のため、エネルギー、ヘルスケア、教育の分野に投資し、財政再建に取り組むことを表明。

1. 2010年度予算案(歳入)

歳入:2兆3,810億ドル

(図)2010年度予算案(歳入)

2. 2010年度予算案(歳出)

歳出:3兆5,520億ドル

(図)2010年度予算案(歳出)

3. 財政見通し

2008年度:  ▲4,590億ドル(GDP比▲3.2%)
2009年度: ▲17,520億ドル(GDP比▲12.3%)
              ↓
2013年度:  ▲5,330億ドル(GDP比▲3.0%)
2019年度:  ▲7,120億ドル(GDP比▲3.1%)

(図)財政収支見通し

4. 今後の政策(経済の速やかな回復及び未来への投資)

(1)迅速な救済及び景気刺激

(2)21世紀型インフラ構築

(3)クリーン・エネルギー経済の構築

(4)子供に対する21世紀型教育の整備

(5)ヘルスケア(コスト削減、対象拡大、システム近代化)

(6)世界における米国の地位回復と安全の確保

5. 財政規律等

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