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西田英男・元海上保安庁海洋情報部長の英国政府「アレクサンダー・ダルリンプル賞」受賞について

平成24年10月11日

 今般,西田英男(にしだ・ひでお)元海上保安庁海洋情報部長が,英国政府より,世界の水路業務分野において顕著な貢献をした個人に対して贈られる「アレクサンダー・ダルリンプル賞」を受賞し,10月2日,ロンドンで行われた授賞式に出席しました。

 英国水路部(UKHO)は,今般の西田氏の受賞理由として,アジア諸国等に対する海洋調査・海図作成の技術者育成のための英国や国際水路機関(IHO)も含む国際的な取り組みにおいて西田氏が果たした主導的な役割や,日本周辺海図の英国との共同刊行の推進による航海の安全の貢献等,その長年にわたる国際的な貢献を挙げています。
 英国水路部は,また,今回の西田氏の受賞にあたって,昨年3月の東日本大震災からの復旧作業において海からの救援物資の運搬ルートの確保等において日本の海上保安庁海洋情報部が果たした役割と,その過程での西田氏の関わりにも言及しつつ,こうした貢献は,災害復旧において水路当局が果たす役割が不可欠であることを世界に示したとの評価を表明しています。

 モンクリーフ英国水路部長官は,授賞式において,西田氏は世界的な視野とビジョンを持った謙虚で献身的な水路のプロであり,世界の水路関係者の尊敬を集めており,アジアにおいては伝説的な人物となっているとして,今回の受賞を称えました。

(参考)アレクサンダー・ダルリンプル賞(Alexander Dalrymple Award)

 2006年に「世界水路の日」が制定されたことを記念して,英国水路部(UKHO)が制定した賞。賞の名前は英国の初代水路部長であるアレクサンダー・ダルリンプル(1795~)から採られており,世界の水路業務分野において顕著な貢献をしたと認められた個人に対して授与される。これまでは,以下の6名が受賞。

  1. 第1回(2006)ジョージ・リッチー少将 (元英国水路部長/元国際水路局理事長)
  2. 第2回(2007)マイク・バーリット大佐 (元英国水路部長)
  3. 第3回(2008)ホルスト・ヘヒト氏 (元ドイツ水路部長)
  4. 第4回(2009)アブリ・カンプファー大佐 (現南アフリカ水路部長)
  5. 第5回(2010)ジル・ベッセロ中将 (前フランス水路部長/現国際水路局理事)
  6. 第6回(2011)クリス・アンドリーセン少将(元国際水路局理事長/現米国国家地球空間情報庁水路部長)

(参考)西田英男元海洋情報部長の略歴

 昭和20年3月生 理学博士

平成14年4月~平成16年3月 海上保安庁海洋情報部長
平成16年4月~平成20年4月 外務省参与
平成16年5月~平成19年5月 財団法人日本水路協会専務理事
 ~現在 財団法人日本水路協会技術アドバイザー


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