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第8回「日本・シンガポール・シンポジウム」の開催(結果概要)

平成23年4月26日

集合写真

 4月25日~26日、シンガポールにおいて、第8回「日・シンガポール・シンポジウム」が開催されたところ、概要は以下のとおり。(財団法人日本国際フォーラム(JFIR)及びシンガポール国立大学政策研究所(IPS)共催。)

  1. 本シンポジウムには、政府、産業界、学界、メディア界の各界からオピニオン・リーダーが出席。シンガポール側代表団の団長はザイヌル・アビディン・ラシード外務担当上級国務大臣(当時)が、日本側代表団の団長は伴野豊外務副大臣が務めた。また、トミー・コーIPS会長及び谷内正太郎元外務省顧問が共同議長を務めた。(全パネリスト名簿(PDF)
  2. 冒頭、両代表団の団長が基調講演を行い、日本とシンガポールの間の強い結び付きを再確認した。ザイヌル上級国務大臣は二国間の強力な「絆」を強調し、日本が今次の災害から力強く再生することを確信している旨述べた。伴野副大臣は、震災に際してのシンガポール側からの支援に深い感謝の意を示し、日本の速やかな復旧・復興に対するコミットメントを表明した。

(写真)日本・シンガポール・シンポジウム

  1. 今回のシンポジウムの非公開セッションでは、以下の3つの議題が議論された。

    (1)「主要国間の関係」

    リード・スピーカー:キショール・マブバニ・シンガポール国立大学リー・クァンユー公共政策大学院学長及び千野境子産経新聞社論説委員
     アジア地域における中国の経済的・軍事的台頭及び米国の相対的影響力について議論がなされた。中国を責任ある利害関係者として国際秩序に組み込むため、基本的には「関与」と「ヘッジング」が重要であるとの認識が改めて強調された。また、オバマ政権成立以降、米国が徐々にアジア太平洋地域へとその関心を移しつつあることが指摘された。さらに、そうしたアジア地域における近年の地政学的なパワーシフトの中で、日本がより積極的に主導権を握っていくべきであるとの主張もなされた。

    (2)「地域経済統合」

    リード・スピーカー:マヌー・バスカラン・IPS準上級研究員及び河合正弘アジア開発銀行研究所所長
     東アジア地域においては経済的な統合は未だ発展途上にあり、今後とも一層の経済統合を進めるべきだとの認識が共有された。経済統合を阻害する要因としては、例えば、高い関税障壁、国家間の根深い対立の歴史、国内の強力な反対勢力の存在、政治的指導力の不足、経済的インフラの欠如などが指摘された。さらに、東日本大震災の影響で日本の経済成長が大幅に下方修正されることが予想されるが、こうした自由貿易に対する阻害要因を克服し、一層の経済統合を進めることの必要性が指摘された。

    (3)「東アジア地域アーキテクチャーの進展」

    リード・スピーカー:サイモン・テイ・シンガポール国際問題研究所会長及び鈴木佑司法政大学法学部教授
     日本とシンガポールは共に、アジア地域における主要なアーキテクチャーの提供国であり、両国の責任は極めて大きいとの認識が共有された。ASEANの共同体構築について、そうした統合努力を全面的に支援することが日本の国益にも繋がるとの主張がなされた。さらに、アジア地域における人口の動態は今後、地域アーキテクチャーやそれに基づく地域協力、さらには経済統合などの広範囲のイシューにおいて大きな意味を持つファクターとなり得、人口動態には大きな注意を払うべきとの指摘もなされた。
  2. 4月26日には、シンポジウムの参加者が一般市民やメディアと見解を共有するために、「公開シンポジウム」が開催された。加えて、ベンジャミン・ウィリアム・シンガポール赤十字協会理事が、地震や津波の被災者に対するシンガポール赤十字の支援内容、そして被災地に対する復興支援に関して、報告を行った。

(参考)


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