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第7回「日本・シンガポール・シンポジウム」の開催(結果概要)

平成21年2月

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 第7回「日本・シンガポール・シンポジウム」が2009年2月23-24日に東京(外務省内国際会議場)において開催されました(財団法人日本国際フォーラム(JFIR)及びシンガポール国立大学政策研究所(IPS)の共催、日本・シンガポールの両国外務省後援)。概要は以下の通りです。

 本シンポジウムには政界、政府、産業界、学界、メディア界の各界からオピニオン・リーダーが出席しました。シンガポール側代表団の団長はザイヌル・アビディン・ラシード外務担当上級国務大臣が務め、日本側代表団の団長は伊藤信太郎外務副大臣が務めました。共同議長は、谷内正太郎日本国政府代表とトミー・コー・シンガポール国立大学政策研究所会長が務めました。外務省からは、伊藤信太郎副大臣が基調講演を行った他、御法川信英大臣政務官他が参加しました(全パネリスト名簿別添(日本(PDF)PDFシンガポール(PDF)PDF))。

 今回のシンポジウムでは、激動する世界の中で日・シンガポール間の相互協力を進め、アジア太平洋地域における平和・安定・繁栄の達成に寄与することの重要性が再確認されました。両国は国内でも世界でも深刻な課題に直面していますが、本シンポジウムの参加者は、両国が自由貿易、開放経済、グローバリゼーションを引き続き堅持していくことを強調しました。

 今回のシンポジウムでは、2つの「非公開セッション」が開催されました。

a)「東アジア共同体構築のロードマップを探る」と題する議論は、シンガポール側のタン・シー・セン南洋理工大学Sラジャラトナム国際研究院准教授、タン・キー・ギャップ南洋理工大学大学院副学長兼アジア研究センター共同所長、日本側の白石隆政策研究大学院大学副学長、小池洋次日本経済新聞論説副委員長によって進められました。

b)「東アジアの経済統合と持続的成長の課題」と題する議論は、シンガポール側のレズリー・テオ・シンガポール政府投資協力公社上級副社長兼アジア新興市場調査戦略部長、エドウィン・キュー・シンガポール製造業連盟名誉会長、日本側の浦田秀次郎早稲田大学教授、八城政基新生銀行取締役会長代表執行役社長によって進められました。

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(東アジア共同体のビジョン)

 参加者は、開かれた排他的ではない東アジア共同体を構築するというビジョンを共有しました。参加者は、民間部門、有識者、政府の活動に牽引される形で共同体が進化していること、並びに共同体は、経済的、政治的、文化的、人的な交流という四つの柱によって支えられていることを確認しました。参加者は、地域統合の目標を達成するための経路が数多く存在していることを指摘するとともに、柔軟で問題解決型のアプローチが最善であることを強調しました。例えば、ASEAN+3とASEAN+6(東アジアサミット)のどちらが地域主義にとって望ましい手段であるかという問題については、参加者はそれらが相互補完的であると認識しており、特段のコンセンサスは存在しませんでした。

(米国の関与)

 今回のシンポジウムでは、アメリカの果たす重要な役割についても認識されました。アメリカはアジア太平洋の大国であり、アメリカと域内諸国との同盟関係が地域の平和と安定の維持に寄与しています。アメリカはASEAN地域フォーラム(ARF)とアジア太平洋経済協力(APEC)のメンバーです。APECに関して、参加者は、シンガポールと日本とアメリカが協力して、そのビジョンと目標を前進させるために共通アジェンダを設定する千載一遇の好機に注目しました。シンガポールが今年のAPEC議長国であり、2010年には日本に、2011年にはアメリカに引き継がれます。参加者は、オバマ政権が東南アジア友好協力条約(TAC)に加盟することを真剣に検討していること、そして、もしアメリカがそのように対応するのであれば、東アジア首脳会議に参加する条件も満たすことになり得ることに留意しました。

(経済危機への対応)

 参加者は、現下の経済危機の深刻さと影響について詳細に議論を行い、欧米諸国への輸出を重視したアジア型成長モデルの見直しが望まれるという点で合意しました。参加者は、東アジア経済のバランスを取り戻し、内需主導の成長に頼る一方で、マクロ経済政策協調を推進し、社会的セーフティネットを強化することが重要であると認識しました。この点で、日本は地域の重要な友人としての伝統的役割を再び演じ、リーダーシップと投資を提供することが期待されます。また、参加者は、経済成長を促進し、域内の貧困を軽減する上で、危機後の時代において引き続き貿易自由化を進める重要性を強調しました。

(持続的開発)

 最後に、参加者は、日本とシンガポールは、高い環境基準を採用している国として、地域が高炭素経済から低炭素経済へと移行するために協力することができることを確認しました。特に日本は、自然と調和した生活という価値観を有しており、ベスト・プラクティスという観点から、国際的にその道筋を示すのに貢献し得ます。ビジネス間の協力のさらなる発展に努める次の具体的なステップとして、経済統合と持続的開発に関する共同イニシアティブを実施し、推進するための事務局もしくはセンターの設立が一部参加者から提案されました。

(その他)

 両国代表団は、2月23日にホテル・オークラで開催された伊藤信太郎外務副大臣主催の「歓迎レセプション」に招待されました。

 2月24日には、シンポジウムの参加者が一般市民やメディアと見解を共有するために、「公開セッション」が開催されました。

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