中東

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第10回日本・サウジアラビア合同委員会
(2010年5月10日)
討議の記録(要約)

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  1. 第10回日本・サウジアラビア合同委員会は、1975年3月1日に署名された日本政府とサウジアラビア政府の間の経済技術協力協定第6条に従い、2010年5月10日に東京で開催された。サウジ側からはゴサイビ経済企画大臣が、日本側からは岡田外務大臣、直嶋経済産業大臣が代表として出席した。武正外務副大臣、ハカミ経済企画副大臣、トルキスターニ在京サウジ大使が同席した。
  2. オープニング・セッションでは、両国は2007年5月にリヤドで開催された合同委員会前回会合からのこれまでの達成につき振り返り、両国間の経済及び技術協力の進歩につき満足の意を表明した。
  3. 両国は、2009年12月に日本の外務省及び経済産業省とアラブ連盟による共催で東京にて開催された第一回日アラブ経済フォーラムの成果に留意した。両国は、日アラブ経済フォーラムは投資のための資金供給、水、太陽光発電システム、産業、貿易、環境、観光を含む分野におけるアラブ諸国と日本の間の協力を強化するための重要かつ有益な手段であることに留意した。両国は、また、チュニジアで行われる第二回日アラブ経済フォーラムのための準備に関する協力につき議論した。
  4. 両国は、アブドゥルアジズ石油鉱物資源副大臣と松下経済産業副大臣の出席を得て2010年1月にリヤドで行われたサウジ石油鉱物資源省主催のビジネスフォーラム「省エネルギー・新エネルギー・フォーラム」の成果に留意した。同フォーラムは、エネルギー効率及び再生可能エネルギーに関する最新の技術、及びサウジアラビアと日本の間のビジネスの相互関係を強化する手段を議論する重要な場となった。
  5. 両国は、また、ゴサイビ大臣と増子経済産業副大臣の出席を得て2010年2月にリヤドで行われた第11回日サウジ・ビジネスカウンシルの成果に留意した。同会合は、二国間のビジネス関係を更に促進することに関する両国の継続的な関心の表れであった。
  6. 両国は、2010年4月に増子副大臣がサウジアラビアへの二度目の訪問を行い、サウジ側高官と水、電力、原子力の平和利用、中小企業を含む相互協力の分野について議論を行ったことを歓迎した。その機会に、第一回水政策対話及び中小企業政策に関するワークショップが開催された。この訪問は、これらの分野における日本とサウジアラビアの間の協力の強化に向けた新たな重要な一歩となった。両国は、両国間で水政策対話を定期的に開催するとの考えを歓迎した。
  7. 会合において、両国は以下の分野における二国間の協力を発展させることの重要性を共有した。
    • 教育における交流の促進
    • ビジネス、文化その他の分野における女性の相互訪問の強化
    • メディア、文化、観光における交流の強化
    • 様々な分野での人材育成
    • 日本の対サウジ投資、サウジアラビアの対日投資、第三国への日サウジ共同投資の増加
    • 原子力、特に電力や水に関する分野での相互訪問
    • 中小企業分野での協力拡大
    • 日本における医療ツーリズム
  8. 両国は、世界における将来のエネルギー需要増加に対応するための効果的な手段として、エネルギー効率を改善し再生可能エネルギーの使用を増加することの重要性を指摘した。両国は、また、官民両セクターを関与させつつ、この分野において両国間関係を一層強化していくことを歓迎した。
  9. 両国は、以下の協定の署名に向けた準備作業は進展した段階にあることを確認し、これら協定の署名を急ぐことへの両国の要望を表明した。
    • 投資の促進及び保護のための協定
    • 二重課税の回避及び脱税の防止のための協定
  10. 両国は、湾岸協力理事会(GCC)と日本の間の自由貿易協定(日GCC・FTA)の交渉の迅速な妥結について期待を表明した。
  11. 両国は、日サウジ間の産業協力に関する合同タスクフォースによって達成された具体的な成果を振り返った。
  12. 日本側は、安定した原油市場の重要性を強調し、サウジ政府による原油の安定供給のコミットメント及び2008年6月にジッダ・エネルギー会合を開催したアブドッラー国王のイニシアティブに謝意を表明した。サウジ側は、原油市場の安定化に貢献する継続的なコミットメントを表明した。
  13. 両国は、両国間の力強い貿易の流れ、日本がサウジアラビアにとり第二位の貿易相手国であること、サウジアラビアが日本の石油消費の約29%を提供する日本にとって最大の石油供給国であること、日本がサウジアラビアにとり第三位の海外直接投資元であることを満足の意をもって留意した。
  14. 両国は、本会合における協議が両国間の経済及び技術協力を促進するために非常に有益であることが明らかになったことを満足の意をもって留意した。両国は、また、本会合において議論された事項をフォローアップすることの重要性に関する共有された見解を強調した。
  15. 両国は、定期的かつ必要に応じて、両国間の合同委員会会合を引き続き開催することの重要性に留意し、次回会合は双方にとって都合の良い時期にリヤドで行われるとの見解を共有した。
  16. サウジ側は、サウジ代表団が東京に滞在している間の日本側による温かい歓待及び日本政府による素晴らしい準備に深遠なる謝意を表明した。
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