欧州(NIS諸国を含む)

世界地図 アジア | 北米 | 中南米 | 欧州(NIS諸国を含む) | 大洋州 | 中東 | アフリカ

北海道洞爺湖サミットの際の日露首脳会談(結果概要)

平成20年7月8日

(写真)(写真)

【ポイント】

  • プーチン首相の訪日を始め、本年後半の政治対話を一層強化していくことで一致。
  • メドヴェージェフ大統領が大統領就任後初めての首脳会談で、現段階における平和条約交渉に関する共通認識を確認し、この共通認識に従い、首脳レベルを含む交渉を行っていくことで一致。
  • 幅広い分野の協力を引き続き進展させることで一致。
  • 全体として今後の日露関係全般を積極的に進めていく上で大変有意義な会談であったと評価。

 8日午後5時10分から約1時間10分間、福田総理は、メドヴェージェフ・ロシア大統領との間で日露首脳会談を行ったところ、概要以下のとおり。

1.政治対話

(1)福田総理より、今後とも日露関係を前進させていくために政治対話を一層緊密化することが重要である旨述べたのに対し、メドヴェージェフ大統領より、オープンで緊密な政治対話が行われることに完全に同意する旨述べた。

(2)本年後半に、プーチン首相、イワノフ副首相、ラヴロフ外相及びフリステンコ産業貿易大臣の訪日、並びに第5回日露戦略対話をそれぞれ実施することで一致し、今後具体的時期につき調整していくこととなった。

2.領土問題

(1)福田総理より、両国関係を高い次元に引き上げるためには、唯一の政治懸案である領土問題を解決し、国民のわだかまりを取り除く必要がある旨述べたのに対し、メドヴェージェフ大統領より、領土問題が解決されれば、両国関係が最高水準に引き上げられることに疑いがなく、現状の両国関係を抜本的に変えられると思う旨述べた。

(2)その上で、現段階での両首脳の間の共通の認識として、以下の諸点で一致した。

(イ)第一に、アジア太平洋地域において、日露両国が協力と連携を深めていくことは、両国の戦略的な利益に合致するのみならず、この地域の安定と繁栄に貢献するためにも必要であること。

(ロ)第二に、戦略的に重要な隣国である両国間に平和条約が存在しないことは、幅広い分野における日露関係の進展にとり支障になっていること。日露双方とも両国関係を完全に正常化するため、この問題を棚上げすることなく、できるだけ早期に解決することを強く望んでいること。

(ハ)第三に、平和条約については、日露間の領土問題を最終的に解決するものでなければならないこと。この問題の解決は、日露両国の利益に合致し、双方にとって受入れ可能なものでなければならないこと。

(ニ)第四に、日露双方は、以上の共通認識に従い、これまでに達成された諸合意及び諸文書に基づき、平和条約につき、首脳レベルを含む交渉を誠実に行っていく意向であること。そして、この問題を最終的に解決するために前進しようとする決意が双方において存在すること。

3.実務分野における協力

 以下に述べる具体的な協力の成果を確認するとともに、今後とも協力を進展させていくことで一致した。

(1)日露の隣接地域における生態系保全に関する政府間協力プログラムがまとまったことを歓迎し、今後この重要な分野での協力を具体的に進めていくことで一致した。

(2)刑事共助条約が実質合意され、近く署名される見通しとなったことを歓迎した。

(3)サハリンIIプロジェクトに対する国際協力銀行(JBIC)による融資が行われたことにつき、ロシア側より謝意表明がなされた。

(4)気候変動分野に関し、9月に二国間協力を含め話し合う第2回協議をモスクワにおいて開催することで一致した。

(5)原子力協定交渉が実質的に進展していることを確認するとともに、早期に作業を完了させるよう、共に事務当局に指示を出すことで一致した。

(6)シベリア鉄道を活用した物流の再活性化等の運輸分野の協力の具体化に向け、既に開始されている政府間作業グループの作業を加速することで一致した。

(7)「極東・東シベリア・イニシアティブ」のフォローアップのための次官級の貿易経済政府間委員会の地域間交流分科会を、秋に開催される可能性があるフリステンコ産業貿易大臣の訪日の前にも実現すべく調整していくことで一致した。

4.その他

(1)会談の冒頭、メドヴェージェフ大統領より、4日、サハリンから札幌に搬送された火傷の少年について、日本政府の迅速な決定に感謝する旨述べるところがあった。これに対し、福田総理より、日本において完全な治療を受けられ、1日も早く回復されることを祈る旨述べた。

(2)漁業分野に関し、福田総理より、一昨年拿捕・銃撃された「第三十一吉進丸」等を念頭に、ロシア側による一方的な措置が我が国国民から非友好的なものと受け止められており、再発防止の観点からも船体を速やかに引き渡すよう強く求めた。これに対し、メドヴェージェフ大統領は、本件は領土問題が未解決であることに起因しており、領土問題が早く解決されれば本件のような事案もなくなる旨述べた。

(3)北朝鮮に関し、福田総理より、ロシアがアジア太平洋地域においても影響力を行使すべきであるとした上で、六者会合を支持しつつ、核問題とともに、拉致問題を含め、ロシアの協力・支持を求める旨述べたのに対し、メドヴェージェフ大統領より、朝鮮半島の非核化は、ロシアを含む周辺国にとり重要であると認識しており、ロシアとして六者会合のプロセスに協力している、拉致については、ロシア側としてもよく理解しており、今後とも協力していきたい旨述べた。

このページのトップへ戻る
目次へ戻る