中東

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第25回日本・アラブ女性交流
(概要と評価)

平成22年9月

  • (写真1)
    東京での公開シンポジウムの様子
  • (写真2)
    西村外務政務官への表敬

 外務省は、7月10日(土曜日)から7月17日(土曜日)まで、次のとおり第25回「日本・アラブ女性交流」(招聘)を実施しました。

1.参加者

  • イナーム・アブドッラー・カラフ
    (ヨルダン大学看護学部長)
  • エファット・モハメド・アブデルハディー・エルカルマラウィー
    (カイロ大学看護学部副学部長(教育・学生関係担当))
  • ディナ・ユーセフ・ナーセル
    (JUZOOR (パレスチナにおいて保健セクターで活動するNGO)顧問)
  • 国連NGO国内婦人委員会、日本看護協会(日本側受入団体)

2.概要

  1. (1) 第25回「日本・アラブ女性交流」参加者一行は、日本滞在中、東京及び大分で公開シンポジウムを行ったほか、西村外務大臣政務官、内閣府男女共同参画局、厚生労働省医政局等、政官民の幅広い関係者を表敬訪問しました。
  2. (2) 東京シンポジウム(12日)及び大分シンポジウム(15日)では、「人々の健康と女性の役割」をテーマとして、各参加者から看護における教育の重要性、各国の看護事情について発表がありました。
     草間日本看護協会副会長からは、日本看護協会が、看護師教育の大学化と保健師・助産師教育の大学院化を推進している一方、より専門性の高い看護師として専門看護師・認定看護師制度が存在し、さらに医師の包括的指示の下で特定の医療行為を実施できる特定看護師(仮称)の導入が検討されている旨の報告がありました。
     カラフ・ヨルダン大学看護学部長からは、ヨルダンは近年、男性看護士が増加傾向にあり、女性看護士の減少が懸念されていること、看護師教育においては、大学又は短大課程が必須であり、国際基準のカリキュラムで学んだ卒業生が世界中で学んでいるが、教員不足や奨学金制度の未成熟等の問題があると報告がなされました。
     エルカルマワラウィー・カイロ大学看護学部副学部長からは、エジプトの看護師教育には、2000年から大学教育が導入され、基礎教育12年に加え、大学4年課程又は専門学校2年課程となったこと、大学院修士課程や博士課程、スペシャリストコースも設置され、看護の質の向上が図られている旨が報告されました。
     ナーセル・NGOジュズール顧問からは、パレスチナでは約8400人の看護職が働いているものの、政治的環境が医療提供を妨げる場合があること、看護教育分野で博士課程がないこと、継続教育が不十分であることが課題である旨が報告されました。
  3. (3) 西村外務大臣政務官への表敬では、各参加者より女性交流事業への感謝の意と継続への希望が表明されました。西村政務官は、「この事業は10年以上継続して実施してきており、これまでに延べ100名以上の各国参加者の派遣、招へいを行ってきました。日本は、リプロダクティヴ・ヘルス等、女性の地位向上の分野でリーダーシップを発揮しており、各国政府機関とともにこれに取り組んでいます。今回の訪日で皆さまが有意義な成果を挙げられることを期待します。」と述べました。

3.評価

  1. (1) 「日本・アラブ女性交流」は平成7年以降、毎年実施してきており、今回の招聘で25回目を迎えました。このような長年にわたる交流によって、人的なネットワークが確実に築かれてきています。今回も大都市だけではなく、東京と大分県で公開シンポジウムを2回開催し、広く一般にもネットワークを広げる取組を行うことができました。
  2. (2) 日本は、中東諸国との相互理解を深めるために、対話事業を重視していますが、本事業は、国民レベルでの実務家による対話事業として、相互理解に大きく貢献するものです。一週間程度の滞在でしたが、非常に多くの表敬・視察が行われ、参加者からは、我が国の医療・看護制度、男女共同参画政策、女性のエンパワーメントに取り組むNGO活動のみならず日本の文化、社会等に対する理解が深まり、相互理解が促進されたとの声を聞くことができました。
  3. (3) 日本は、中東諸国の改革努力を側面から支援することを重視しており、女性の地位向上のために継続して取り組んでいる本事業もその一環として位置付けています。今回、様々な意見交換を通じて、中東地域における医療・看護制度及びその中での女性の社会的役割の現状や課題が明確になり、各国それぞれの教訓を共有するなど、大変有意義な交流を行うことができました。
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