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韓国からのポリタンク漂着問題

平成21年3月

1.問題の所在

 近年、海流や季節風の影響により、主に冬場に、日本海沿岸地域に韓国語が記載された多数の廃棄物やポリタンクなどのゴミが漂着。海岸の景観が著しく損なわれているだけでなく、漁業等の経済活動やポリタンクの残留物による健康への影響等も懸念される。関係自治体においては漂着ゴミの回収に多額の費用を投じざるを得ない状況。

(参考1)平成20年度に日本海沿岸に漂着したポリタンクの数
 12,668個(うち韓国語表記3,715個)(平成21年1月30日時点 環境省調査)

(参考2)平成19年度に日本海沿岸に漂着したポリタンクの数
 43,034個(うち韓国語表記18,145個)(平成20年4月時点 環境省調査)

2.これまでの対応ぶり等

(1)我が国からの申入れ

 我が国としては、韓国政府に対し、累次にわたり外交ルートや二国間協議等の場を通じて、本件の実態把握、原因究明を要請するとともに、廃ポリタンクの漂着防止のための実効的な措置を講ずるよう求めてきている。

(2)韓国側の反応

 累次の申入れの結果、2008年3月、韓国政府から、本件を重大に受け止め、このような事態の発生を遺憾に思っている、原因究明調査、再発防止のためのガイダンスの作成、啓蒙活動、海洋ゴミ回収・管理などの対応をとっている旨の回答があった。
 我が国としては、廃ポリタンクの漂着が実際に防止されるよう引き続き韓国側に求めていく。

(3)日韓首脳会談(日韓共同プレス発表)(2008年4月21日)

 両首脳は、「きれいな空気、きれいで豊かな海」を共に守るために、黄砂等の大気汚染対策、海洋汚染対策における地域協力の枠組みにおいて、両国の連携を強化することで一致。

(4)第11回日韓環境保護協力合同委員会(2008年6月20日)

(イ)我が方から、改めて廃ポリタンク漂着防止を求めるとともに、4月21日の共同プレス発表のフォローアップとして、「きれいで豊かな海」を共に守るための協力の方途につき具体的な議論を行うことを提案。

(ロ)韓国側から、海洋ゴミをなくすための様々な対策(廃ポリタンク削減のための指導監督制度の強化、海洋ゴミモニタリングの拡大・強化、全国4大河川流域海洋ごみ責任管理制度の強化、漁民・国民向け広報の強化)の説明があった。

(参考)日韓環境保護協力合同委員会
 平成5年6月に締結された「日韓環境保護協力協定」に基づくもの。

(5)第7回日韓ハイレベル経済協議(2008年10月1日)

 冬に日本海側に漂着する廃ポリタンクについて、日本側から実効的な改善策をとるよう改めて働きかけを行った。韓国側からは、本件の重大性を認識しており、実際に効果が上がるように関係省庁で協議し、更に努力するとの回答があった。

(6)日韓首脳会談(2009年1月12日)

 麻生総理より、近く「きれいで豊かな海」のための実務協議が開催されることを歓迎するとともに、漂着ゴミ削減のための協力が具体化することを期待したい旨述べた。

(7)きれいで豊かな海を共に守るための日韓実務協議(2009年2月6日)

 日本側より、廃ポリタンク漂着問題の深刻な状況を説明し、専門的な分析も踏まえ、この問題の原因及び対策につき、韓国側と突っ込んだ意見交換を行った。日韓両国は、今後も廃ポリタンク漂着問題の解消を含め、「きれいで豊かな海」を共に守るために一層積極的に協力していくことを確認した。

(8)日韓外相会談(2009年2月11日)

 両外相は、日本海沿岸部に漂着する廃ポリタンクの問題に関し、2月6日に「きれいで豊かな海」を共に守るための実務協議が行われたことを評価し、引き続き問題の解決に向け協力していくことで一致した。

3.国際的な取組の例

 北西太平洋地域海行動計画(NOWPAP)を通じ、漂流・漂着ゴミに係る国際海岸クリーンアップ(ICC:International Coastal Cleanup)キャンペーンや普及啓蒙活動を実施している。本年もICCキャンペーンを開催する予定であり、我が国から漂流・漂着ゴミ専門家を派遣し、我が国が有する知見を共有することにより、各国政府、国際機関、地方自治体、NGO等の関係者間で連携した漂流・漂着ゴミ問題への取組を促していく。我が国としてはNOWPAPの枠組を通じて、引き続きこの地域の海洋環境保全に向けた取組に積極的に関与していく。

(参考)北西太平洋地域海行動計画(NOWPAP)
 国連環境計画(UNEP)の下に設置された、北西太平洋地域における、海洋汚染の管理と海洋及び沿岸の資源の管理を目的とする地域海行動計画で、日本、韓国、中国及びロシアが参加している。

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