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持続可能な森林経営,砂漠化対処,野生生物保全
に関する協力についての共同声明

平成24年5月13日

英語版

 国連環境開発会議の20周年及び国連持続可能な開発会議の直前の機会に,我々,中華人民共和国・大韓民国・日本の首脳は,

 森林の再生可能で,多様で,かつ多機能な性質にかんがみれば,森林の経済・社会・環境面の恩恵を実現することがミレニアム開発目標(MDGs)を達成するための最も重要な手段の一つであることを認識し,

 国連森林フォーラム第9回会合のハイレベル・セグメントにおける「閣僚宣言」の要請に同意し,気候変動と持続可能な森林経営活動の相乗効果を促進し,「すべてのタイプの森林に関する法的拘束力を持たない文書」を各国の措置と国際協力に関する統合された枠組みとみなしつつ持続可能な森林経営の実施を促進し,森林に関する世界的目標を達成するために努め,

 森林の再生と持続可能な経営の促進のための強化された協力を通じて,シドニー宣言で設定された目標達成に向けて努力することを要請する2010年に日本の横浜で採択された,APEC首脳宣言を想起し,

 2011年9月に中国の北京で開催された第1回APEC林業担当大臣会合で採択された「森林と林業に関する北京声明」と,2011年10月に大韓民国昌原で開かれた第10回砂漠化対処条約締約国会議で歓迎された昌原イニシアティブを想起し,

 中華人民共和国,大韓民国,日本の間の持続可能な森林経営,砂漠化対処,野生生物保護に関する協力を強化することを決定した。

1.持続可能な森林経営

 我々は,持続可能な森林経営は,生態系の改善と持続可能な開発の追求における永遠のテーマであり,気候変動に対処し,生物多様性を保全し,地域のグリーン成長を推進するための取組を促進するものと認識した。三か国が持続可能な森林経営に関する協力を強化し,深化させる必要がある。

 我々は,持続可能な森林経営に関する三か国の対話を確立し,持続可能な森林経営に関する成功事例を共有し,持続可能な森林経営についての政策・行政・技術についての綿密かつ全面的な協力を強化し,森林を通じた気候変動についての理解・共通認識及び対応を促進し,森林バイオエネルギーの開発や利用に関する交流・パイロットプログラム・実証プロジェクトの可能性を追求する必要があることを再確認した。

2.砂漠化対処

 我々は,砂漠化,土地の劣化,干ばつ(DLDD)が地域の持続可能な発展の制約となり,生態系サービスを危うくし,地域の黄砂の主な要因となることを認識した。乾燥地における持続可能な土地管理と植生回復は,DLDDと黄砂の予防と緩和のための効果的な手段である。乾燥地における種の生息地の復元・復旧及び生物多様性保全の促進は,地域のグリーンな経済発展に資源と生態系からのサポートを提供する。

 我々は,この分野におけるこれまでの協力に満足の意を表明した。我々は,緊密な協力を続け,第10回砂漠化対処条約締約国会議での合意を履行し,砂漠化抑制に関する交流と協力を拡大し,森林・草地植生の回復・再生,持続可能な土地管理,資源の活用を促進し,北東アジア地域の黄砂の予防・抑制を促進するために,既存の協力枠組みを活用・発展させる。

3.野生生物保全

 我々は,生物多様性の向上に当たり,特に生息地の減少や気候変動などの様々な理由により,種の数が世界的に急激に減少していることにかんがみ,絶滅の危惧種をはじめとする野生生物のより強力な保全の果たす重要な役割を認識した。我々は,絶滅危惧種やその生息地の回復及び保全の分野に関する情報共有を強化し,共同の取組を進めるための関連する協力プログラムの可能性を模索することを決定した。我々は,気候や地理的に緊密な関連のある三か国の間で,トキの野生復帰と渡り鳥の保全に関する相互協力や技術交流を促進することが望ましいことを確認した。

 我々は,既存の枠組みを活用し,持続可能な森林経営・砂漠化対処・野生生物保護に関するそれぞれの政策と立場についての共通理解を増進するため,事務レベル間の交流と意思疎通の促進に向けて更なる努力が行われることを確認した。

 我々は,中華人民共和国・大韓民国・日本の間で持続可能な森林経営・砂漠化対処・野生生物保護について協力を強化するとのコミットメントを再確認し,適切な時に我々の協力を東アジアに拡大する可能性を追求することを決定した。

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