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榛葉外務副大臣の第5回バリ民主主義フォーラム出席(概要)

平成24年11月9日

 11月8日(木曜日),榛葉賀津也外務副大臣は,インドネシア・バリ島において開催された第5回バリ民主主義フォーラムに総理特使として出席したところ,概要は以下のとおりです。

1.第5回バリ民主主義フォーラム(概要)

(1)経緯

 2008年,民主化を達成したインドネシアのイニシアティブにより,地域の民主化を促進する政府間フォーラムとして設立。今回のフォーラムは,「グローバルな環境における民主的原則の進展:民主的グローバル・ガバナンスの国際平和,安全保障,経済発展及び効果的な人権享受への貢献の在り方」をテーマに,初の首脳級会合として開催。

(2)共同議長

  • ユドヨノ・インドネシア大統領
  • 李明博韓国大統領
  • ギラード豪首相

(3)参加国

 オブザーバーを含め,84の国・機関から参加。首脳級では,上記共同議長のほか,ボルキア・ブルネイ国王,カルザイ・アフガニスタン大統領,アフマディネジャード・イラン大統領,グスマン・東ティモール首相,インラック・タイ首相,エルドアン・トルコ首相,オニール・パプアニューギニア首相,テオ・シンガポール副首相,スレスタ・ネパール副首相が出席。また,閣僚級では,24の国・機関から外務大臣等が出席。

(4)日程

11月8日(木曜日)
午前
開会式,ユドヨノ・インドネシア大統領による開会宣言
 
 
共同議長(李明博韓国大統領,ギラード豪首相)スピーチ
 
 
首脳級による一般討論
 
午後
首脳級による一般討論
 
 
ユドヨノ大統領による記者会見
 
 
閣僚級による一般討論
 
ユドヨノ大統領主催夕食会
9日(金曜日)
午前
首脳級によるパネル・ディスカッション
 
総括・閉会式

2.榛葉副大臣によるスピーチ(要旨)

 8日午後,榛葉副大臣は,アジア地域の民主化とグローバル・ガバナンスをテーマにスピーチを行ったところ,要旨は以下のとおり(スピーチ全文)。

  1. (1)民主化を達成したインドネシアは,地域・世界の平和と安定に積極的に貢献。特に,バリ民主主義フォーラムを通じた民主化促進の取組を評価。日本も選挙訪問プログラム等を通じてフォーラムの発展に貢献。この機会に,エジプト民主化支援ワークショップ開催支援のために約4,000万円の協力を行うことを表明。
  2. (2)グローバル・ガバナンスが大きな役割を果たしていく上で,合意されたルールにのっとって問題を解決する責任ある姿勢が重要。予見可能性,効率性,正統性を備えるためには,機構のメンバーシップを含めた改革努力が不可欠であり,その好例がG20や国連安保理。安保理改革なくして新時代のグローバル・ガバナンスの実現はない。
  3. (3)グローバル・ガバナンスの実現には民主化の進展が必要であり,より良いグローバル・ガバナンスは民主化の推進につながる。日本は,民主化の後押しに重点を置く「人間の安全保障」を重視しており,ミレニアム開発目標(MDGs)達成,更にはポストMDGs策定に向けたプロセス等に積極的に貢献。
  4. (4)ASEAN等のリージョナル・ガバナンスは,グローバル・ガバナンスを補完。アジアでは,過去10年で多くの国が次々と民主化。最近では,ミャンマーで民主化,国民和解,経済改革に向けた取組が進展。各国が自発的に民主化を進展させるとともに,国際社会がその努力を支援することが重要。地域の民主化に取り組んできたASEANの役割を評価。
  5. (5)21世紀はアジアの世紀。ASEANの成功は,アジアがリージョナル・ガバナンスの推進に当たっても世界の模範になれることの証左。慰安婦問題に言及があったが(注),日本は確立した法的立場を踏まえつつ,人道的観点から最大限の努力を行う等,真摯かつ誠実に向き合ってきた。戦後一貫して平和国家としての歩みを堅持し,国際社会の平和と繁栄に貢献。引き続き,民主化の進展,より良いグローバル・ガバナンスとリージョナル・ガバナンス実現のため,ASEANや地域各国と協力。

(注)李明博韓国大統領は,共同議長としてのスピーチにおいて,我々は,健全な歴史認識に基づく解決を見いださなければならない,特に,私は,いわゆる「慰安婦」,第二次世界大戦中に軍によって性的奴隷になることを強いられた女性の人権侵害について真摯に反省することを関係する国に求めた等発言。

3.二国間会談(概要)(時間は現地時間)

(1)グスマン・東ティモール首相(8日13時50分から約40分間)

 榛葉副大臣は,東日本大震災に際する東ティモールからの支援に謝意を表明した上で,独立10周年を迎えた東ティモールが平和構築を実現し,民主主義に基づく国づくりを実践してきたことを評価するとともに,引き続き,経済協力や人的貢献を通じて同国の国づくりやASEAN加盟に向けた努力を積極的に後押ししていく旨述べた。これに対し,グスマン首相からは,国道1号線建設のための円借款を始め,日本からのこれまでの多大なる支援に対する謝意とともに,将来の発展のためには若者たちの育成を進めることが重要であり,今後の協力に対する期待が表明された。また,双方は,今後とも良好かつ緊密な二国間関係を維持することで一致した。

(2)タン・チョウ・ミャンマー外務副大臣(8日10時40分から約50分間)

 榛葉副大臣は,ミャンマーの民主化,国民和解,経済改革の進展を歓迎し,日本はその改革努力を支援する旨述べるとともに,ミャンマー側の体制,投資環境等の整備を期待する旨述べた。また,ラカイン州における住民同士の衝突が,早期かつ平和的に収拾されることを祈っている旨述べた。これに対し,タン・チョウ副大臣から,ミャンマーは改革の努力を継続していく方針であり,今後とも日本と緊密に連携していきたい旨を述べた。

(3)ワルダナ・インドネシア外務副大臣(8日18時30分から約30分間)

 榛葉副大臣は,バリ民主主義フォーラムの成功に対する祝意を表明するとともに,インドネシアによるバリ民主主義フォーラムを通じた取組を引き続き後押ししていく考えを表明した。これに対し,ワルダナ副大臣は,榛葉副大臣の参加に謝意を表明するとともに,バリ民主主義フォーラムを通じて様々な経験や知見を共有することで地域の安定化に貢献したい旨述べた。また,ワルダナ副大臣は,日・インドネシア関係が良好に推移していること,特に,近年,貿易・投資などの経済関係が飛躍的に強化されていることを歓迎した。また,双方は,観光を始めとする人的交流が重要であるとの認識で一致した。

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