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第1回日印外相間戦略的対話(結果概要)

平成19年3月

 3月22日(木曜日)、麻生外務大臣は、来日したムカジー・インド外務大臣との間で、第1回日印外相間戦略的対話を行った。会談後、インド外務大臣の来日に関する共同プレスリリース(英文和文)が発出された。

:日印外相間戦略的対話は、昨年1月に麻生外務大臣が訪印した際に両国が開始に合意したものであり、昨年12月のマンモハン・シン・インド首相訪日の際に、早期実施が確認された。インドでは、外相ポストが長期間空席であったため実施できなかったが、昨年10月のムカジー外務大臣の就任後、両国間で日程の調整を行い、今回の開催に至った。)

1.二国間関係

(1)政治、安全保障

 昨年12月に両首脳が日印間に「戦略的グローバル・パートナーシップ」を構築することに合意したことを受け、また、本年中に見込まれる安倍総理のインド訪問に向け、両国関係を実質的に強化すべく協力していく必要性について一致した。そのためにも、外相間戦略的対話を継続していくことが確認された。

(2)経済

 経済連携協定(EPA)締結のための第1回交渉が1月に開催されたことを踏まえ、麻生大臣から、質の高いEPAを作るべく交渉を進めていきたいと述べた。また、麻生大臣から、本年度のインドに対する円借款は約1,850億円となり、4年連続で我が国円借款の最大の受取国になる見込みである、ODAを戦略的に活用していく必要があると述べたのに対し、ムカジー大臣は、日本の支援に感謝すると述べた。

(3)人の交流

 麻生大臣から、3年間で5,000人の交流を目指す「麻生プログラム」に基づいて、過去1年間に1,600人の交流が達成されたと述べるとともに、第2回東アジア首脳会議で日本が「21世紀東アジア青少年大交流計画」の中で、インドから毎年500人を招聘したいと述べた。
 ムカジー大臣から、インド情報技術大学ジャバルプール校に対する日本の支援に対する期待が表明されたのに対し、麻生大臣は、同校に対して知的支援を行うコンソーシアム立ち上げに向けた進展等について説明がなされた。

2.地域的・国際的課題

(1)「自由と繁栄の弧」/「優位と繁栄の弧」

 麻生大臣から、日本が提唱する「自由と繁栄の弧」はインドが提唱している「優位と繁栄の弧」と共通性を有する考え方であり、「自由と繁栄の弧」の実現に向けて、特に、東アジア共同体の形成、ネパールの民主化、スリランカ和平等について両国間で協力していきたい。4月にニューデリーで開催される南アジア地域協力連合(SAARC)首脳会議に自分(麻生大臣)が出席し、SAARCと日本の関係のあり方について考えを披露したいと述べた。
 これに対し、ムカジー大臣から、4月のSAARC首脳会議はインドが主催するものであり、日本の協力も得ながら、南アジアにおける地域協力を進めたいと述べた。

(2)北朝鮮

 麻生大臣から、六者会合の直近の動きについて説明したのに対し、ムカジー大臣から、インドは北朝鮮の核開発に従来から反対の立場であり、六者会合を通じて解決されることを期待すると述べた。

(3)エネルギー、気候変動、軍縮・不拡散

 ムカジー大臣から、インドが環境に配慮しながら成長を続けていくためには、クリーン・エネルギーが必要であり、このような観点から、原子力エネルギーを必要としている、民生用原子力協力に関する米印合意について、原子力供給国グループ(NSG)ガイドラインの改正に対して日本の支持が得られることを期待すると述べた。
 麻生大臣は、米印合意に対する日本の立場は検討中であると述べた上で、日本は、原子力エネルギーの有効性と国際的な核軍縮・不拡散体制の重要性の双方を踏まえ、インドに対する民生用原子力協力に関する国際的議論に参加している。インドがIAEAとの保障措置に関する交渉において、適切に対応することが重要であると述べた。
 また、麻生大臣から、エネルギー問題と環境問題への対処は重要であり、日本は、インドに対して、エネルギー効率性に関する技術協力を行っていきたいと述べたのに対し、ムカジー大臣は、インドを含む途上国が、日本が有するようなエネルギー効率性に関する高い技術にアクセスできることは重要であると述べた。

(4)中国

 ムカジー大臣から、中印関係は、特に経済面を中心に進展していると述べるとともに、2月にニューデリーにて開催された中印露3か国外相会合について説明があった。
 これに対し、麻生大臣から、安倍総理の訪中以降、日中関係は改善されており、要人の往来も活発化していると述べた。
 また、麻生大臣から、中国の国防費増大について、透明性の確保が必要であると述べたのに対し、ムカジー大臣からは、人工衛星破壊実験に関連して、宇宙空間の軍事利用には反対であるとの発言があった。

(5)国連安保理改革

 国連安保理改革の早期実現に向けて、日印両国が、引き続き緊密に連携していくことが両外務大臣の間で確認された。

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