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日印シンポジウム
「日本とインド:21世紀のアジアにおけるパートナーとしての課題と責任」
(概要)


平成17年3月

 3月16日(水)、外務省はインド工業連盟(CII)との共催により、公開シンポジウム「日本とインド:21世紀のアジアにおけるパートナーとしての課題と責任」をインド(デリー)において開催した。このシンポジウムは、一昨年12月に外務省が東京で主催したシンポジウムに続くもので、日印関係強化の気運が高まりを見せる中、森前総理、カマル・ナート商工大臣を始め日印双方の著名な政・財・官界関係者の出席を得て開催され、150名以上の聴衆の参加を得た。
 シンポジウムでは、カマル・ナート商工大臣及び森前総理の基調講演に続き、日印両国を取り巻くアジアや国際社会での新しい動きを踏まえ、今後の日印間協力の可能性について、政治・安全保障(セッション I:「21世紀の国際秩序作りと日印協力」)及び経済(セッション II:「アジア経済コミュニティー構築」)の観点から5つのテーマでプレゼンテーションが行われるとともに、参加者から示唆に富んだ質問・意見が出され活発な議論が行われた。

(参考)シンポジウム出席者
●基調講演: カマル・ナート商工大臣
森喜朗前内閣総理大臣
●共同司会進行: 谷野作太郎(株)東芝取締役(元駐インド大使)
N.K.シン前計画委員会委員
●プレゼンター:
(発言順)
岡本行夫(株)岡本アソシエイツ代表(総理外交顧問)
ナレシュ・チャンドラ元駐米大使
秋山昌廣(財)シップ・アンド・オーシャン会長(元防衛次官)
ラジャ・モハンJNU教授
行天豊雄国際通貨研究所理事長(元財務官)
ビマル・ジャラン上院議員(元中央銀行総裁、元大蔵次官)
木下俊彦早稲田大学教授
ラケシュ・モハン大蔵省次官
川口順子総理補佐官
スニル・ミッタル・バーティ・テレベンチャーズ会長

I.基調講演

1.カマル・ナート商工大臣

  • 印においては日本との関係緊密化について幅広いコンセンサスと政治的コミットメントが存在する。
  • 日印の緊密な協力は、21世紀を「アジアの世紀」とする観点から戦略的な重要性を有する。日印が長期的な利益と目的、懸念を共有することにより、両国はアジアにおける平和と均衡、秩序の維持・確保に貢献できる。
  • 米国、中国、韓国と比べ、従来日本は対印投資に慎重であったが、2004年夏の川口外相(当時)、中川経産相の訪印により、対印投資の加速と経済関係拡大のための方向付けがなされた。日本側の対印投資姿勢にも変化が見られるようになり、今この機会を逃してはならない。
  • 印は日本から最も多くのODAを受け入れている国の一つ。ただし、日印が新たな経済的パートナーシップを確立するに際しては、FDIに基づくパートナーシップにまで発展させていく必要がある。
  • 中国、韓国と比べ、貿易面での日印関係は40億ドル程度で停滞乃至は減少気味であるが、協力の可能性は大きく、積極的なイニシアティブを通じて日印貿易を促進することが可能。

2.森喜朗前総理

  • 2000年8月の自分(森前総理)の訪印は、98年の印核実験依以来停滞していた印との関係を一日も早く回復することが必要と考えた故の政治的決断であった。その際に日印は「21世紀におけるグローバル・パートナーシップ」に合意。
  • 爾来4年半余りの間に日印関係は、着実に進展。特に、日印両国が国連安保理常任理事国入りを目指すという合意に至ったことや国連改革実現に向けての所謂G4の結成はその最たる一例。
  • 今後の課題は日印新時代に向けての協力関係を一層強化していくこと。国際社会において台頭著しい印は、正に日本が今後アジア、世界の平和と安定、繁栄のために共に協力していくに相応しい相手。
  • 21世紀の国際社会の姿を予測する時、その重心がアジアに移行するだろうというのは衆目の一致するところ。そのアジアでは、東アジア共同体形成の議論やFTAを始めとする経済連携の動き等これまでにない大きな潮流が始動。
  • かかるアジア新時代にあって、日印両国は、共に責任を有する主要国として、平和で安定し繁栄するアジアと世界という目標に向かって、幅広い分野でのパートナーシップ関係を一層強固にしていく必要がある。

II.セッション 1:「21世紀の国際秩序作りと日印協力」

1.テーマ 1:「変化するグローバル安全保障戦略環境:見通しと対応」

(1)岡本行夫(株)岡本アソシエイツ代表
  • ソ連邦崩壊以降の日本が直面する主要な安全保障上の課題としては、(イ)米国との軍事同盟関係の再定義付け、(ロ)経済的な成長を続ける中国を如何にして国際秩序の中に取り込み、友好的な関係を構築するか、(ハ)イラク再建のための協力、(ニ)エネルギー獲得競争に起因する対外関係悪化の回避、が挙げられる。
  • 日印両国が協力すべき分野には、(イ)アラビア海からマラッカ海峡に至る海上輸送ライン(SLOC)の安全確保、(ロ)国際秩序の再構築、特に国連安保理改革実現に向けての協力、(ハ)中国の平和的な発展成長の確保、(ニ)環境と資源の保護、(ホ)核兵器の拡散防止、(ヘ)印周辺国の情勢改善のための政策調整、(ト)相互利益に叶う経済協力の実施、(チ)人的交流の促進を挙げることが可能。
  • 新たなグローバル安全保障環境の中にあって、日印関係強化はアジア地域の安定化にも貢献するもの。アジア大陸の中央における強力で民主的な印の存在は日本の安全保障に資するものであり、日本は力強い印を必要としている。またその逆も同様である。
(2)ナレシュ・チャンドラ元駐米印大使
  • 現在の米は国際問題には関与せざるを得ないが、国際社会を支配することはできないというユニークな状況に置かれている。
  • 技術革新とグローバリゼーションが進む世界にあって、(イ)大量破壊兵器の拡散、(ロ)先進国と途上国間の格差拡大とそれに伴う社会不安の発生、(ハ)人口爆発と社会の高齢化、(ニ)経済的相互依存の高まり、(ホ)原理主義勢力の伸張、といった課題への対処に向けて、米、欧州諸国、中、露、日、印という主要国はコンセンサスを形成する必要がある。
  • 中国の台頭は懸念要因ではあるが、一方で日、印、中の3ケ国は協力関係を構築する必要がある。中国に対しては、北朝鮮との関係で主要な役割を誰もが期待。
<フロアーからの主な質問・コメント>
  • 持続的な経済成長確保の観点からエネルギーの安定確保が重要な課題となっているが、この問題が経済面に与えるインプリケーションは何か?(岡本顧問より、核エネルギーに依存する傾向が強まり、印、中といったアジアの主要なエネルギー消費国でも原子力の平和利用が今後益々重要な問題となる旨発言。)
  • 中期的な米の対アジア政策は何か?(チャンドラ元駐米大使より、米にとっての最大の関心事項は勢力台頭著しい中国を如何に牽制するかにあるが、かかる考え方に印は与しない、他方、中東問題解決やテロとの闘いにおいて米の力が不可欠であることも事実であり、日、ASEAN、印、豪、NZ等の諸国は米のアジアへの関与が望ましい形で行われるよう説得していく必要がある旨発言。)

2.テーマ 2:「日本とインド:政治的・戦略的パートナーシップの促進」

(1)秋山昌廣(財)シップ・アンド・オーシャン会長
  • 日印は共にその経済活動を海上に大きく依存しており、両国の経済発展のためにも海上輸送ライン(SLOC)の安全確保は死活的な重要性を持つ。
  • 海洋では、環境、漁業、エネルギー、鉱物資源、境界画定といった問題が相互に関係。特に近年では、海賊、海上テロ、油流出、不法移民、麻薬密輸、災害救援、捜索救難といった海洋秩序が低下し、海上暴力が深刻化しており、こうした点も含めての日印海洋安全保障協力が必要。
  • 日印両国にとって大量破壊兵器の拡散防止は共通の目的であり、日印の海洋安全保障協力はPSIや地域海洋安全保障イニシアティブといったの面にまで拡大されることを期待。ODAの戦略的活用の観点からは、日印が協力して海洋安全保障に関連したインフラ整備プロジェクトを発掘することも重要。
(2)ラジャ・モハンJNU大学教授
  • かつて政治的小国であった日本が今日、軍事大国となることを明確にしたことで、日印間には大きな協力可能性がもたらされている。地域の平和と安定のために印は力強い日本を必要としており、日本も力強い印を必要としている。
  • アジアには日、中、印という3つの経済大国が存在し、日印双方にとって中国は重要な経済的なパートナー。日印両国は中国の台頭を平和的なものとすべく、同国への関与と同国との二国間関係を強化する必要がある。
  • 日印協力の可能性としては、核兵器の不拡散、ミサイル防衛、エネルギー安全保障、海洋安全保障、南アジアの諸問題、軍事的協力等が挙げられる。また、印は日本との間で民生原子力エネルギー協力の可能性を開拓したいと欲している。こうした協力により二国間関係は変貌を遂げることができる。
<フロアーからの主な質問・コメント>
  • 日本は軍事大国となることはあり得ず、そうした意思も有していない。また、日印が原子力エネルギー協力を行うためには、印のNPT加盟が前提とならざるを得ない。(ラジャ・モハンJNU教授より、自分の発言の趣旨は日本が安全保障面でもより大きな責任を果たし始めたことを評価することにある、一方、イランや北朝鮮の問題を見ればNPT体制の欠陥は明らか、現実の問題として核不拡散の問題は喫緊の課題となっているところ、この面で印は貢献する用意があり、日本との間でも協力することは可能と考える旨発言。)

III.セッション 2:「アジア経済コミュニティー構築」

1.テーマ 1:「アジア経済のダイナミズムと展望」

(1)ビマル・ジャラン上院議員
  • 印は1980年代以降6%の経済成長を続けており、この傾向が持続すれば20年後には世界第3位の経済大国となる見通し。印経済は外部からの経済的ショックに強く、低い利子率とインフレ率により国内的流動性(domestic liquidity)は改善。
  • 印経済は8%という高い成長率も達成可能であるが、実現の為には(イ)インフラ(道路、鉄道、空港、輸送システム)の更なる整備、(ロ)財政赤字の改善、(ハ)繁雑で遅延しがちな手続きの迅速化、(ニ)更なる経済改革が課題となっている。
  • 経済改革では、外国直接投資と公共部門改革、関税面における積極的な施策が求められている。印は怠惰、無駄等に寛容な社会であるが、これは改善すべき点であり、この面で日本からの多くを学ぶことができる。
(2)行天豊雄国際通貨研究所理事長
  • 今後2~30年後の世界経済を見通せば、米が世界経済において主導的役割を果たしつつも、その覇権を低下させる一方で、アジアのプレゼンスが益々増大することが予想される。アジアの低開発性、経済発展達成に向けた力強い国家的目標の存在、若くて熱意を有する豊富な労働力、外資と技術導入への積極的な姿勢といった要因がアジアをして今後最もダイナミックな成長が見込まれる地域たらしめている。
  • 東アジア地域では地域統合に向けた動きが活発化。この動きはEUとは異なり、未だ十分組織化されておらず、製造業以外の金融、通貨、司法制度等の分野での統合は進展していない。アジアの多様性故に地域統合はEUほど簡単ではなく、そのプロセスも漸進的。しかし、地域統合実現への広範且つ高まる期待はアジアのダイナミズムに力強いモメンタムを与えている。
  • 21世紀半ばにはアジアには日、中、印、ASEAN及び韓国の5つの経済大国が出現すると予想され、地域における安定的な勢力均衡構造を如何に構築していくかが重要な課題。そうした中で核となるのは日中関係であり、友好的且つ建設的な関係を構築する必要がある。
  • アジアの統合がASEAN+3を中心に進展している一方で、印も最近、東アジア諸国との関係強化に乗り出し、地域にも市場経済という共通性が見られるようになってきている。印のアジアの統合プロセスへの立場如何は地域に与える影響も大きく、この点でも日印関係は重要。
<フロアーからの主な質問・コメント>
  • 日、ASEAN、中の輸出志向の経済発展パターンはそのまま印に当てはめることはできないのではないか。(行天理事長より、印は大きな国内市場を抱え、輸入代替による経済発展を従来追求してきたが、かかる政策では経済成長のペースはどうしても遅くなりがち、印が東アジア経済への統合を進めるためには、国内市場のみに依存するのではなく、海外市場との関与を深めて行く必要がある旨発言。)

2.テーマ 2:「アジアにおける地域経済統合の動き-機会と課題」

(1)ラケシュ・モハン大蔵次官
  • 現在、ASEAN、ASEAN+3、南アジアという3つの主要グループが存在するアジアでは更なるグルーピングに向けてのモメンタムが加速。かかる動きの背景には、 (イ)グルーピングによる規模の経済上の利益に関する意識的な共通理解の醸成、 (ロ)EU拡大の動きに触発された反応、 (ハ)97年のアジア通貨危機への反省という3つの要因があり、ASEAN+3経済対話やFTA等の経済連携の動きが活発に進展している。
  • 日本は2002年にシンガポールとの間で経済連携協定に署名したほか、韓国、ASEANとの間でも経済連携協定を締結しようとしている。対する印も後発組ながら、スリランカとのFTAやASEANとの枠組み合意に署名しているほか、中、韓国との間でJSGを通じた協議を行い、日本との間でもJSG設置に合意するなど、アジア地域への関与を深化させている。アジアは国毎に異なる法制度、文化・宗教的伝統を持っており、地域的な経済協力を促進するためには、共通の基準やルール作りへの努力が必要。
  • アジアの人口統計や高い貯蓄率を踏まえれば、今後アジアは全体として貯蓄過剰の状況になり、域外に資本を輸出するようになることが想定される。印のインフラ部門での資金需要は大きく、国際社会、特にアジアからの資金供給に期待している。
(2)木下俊彦早稲田大学教授
  • 東アジア経済は対外部門の自由化と国内的な構造改革を通じて、経済的統合を進めてきた。また、急速に拡大する外国貿易、直接投資、資金フローにより、自然と東アジア地域内に統合された経済ゾーンが生み出され、今や東アジア15ケ国・地域(ASEAN10、日、韓、中、香港、台湾)の域内貿易シェアーはNAFTAを超える54%に達してる。
  • アジア通貨危機の教訓から、東アジアにおいてはかつてないほどに経済統合に向けた動きが高まっており、域内各国では10を超える自由貿易協定が締結され、さらに域外との間のものも含め幾つかについて交渉中。日本は間もなくASEANとの間で経済連携協定の交渉を開始する予定であるが、その際のマルチ交渉は複雑となることが想定され、地域の貿易や投資フローも影響を受けかねない。何れにしても経済的な統合を円滑に進めるためにも、地域の全ての国はFTAの内容を調整することが早晩必要となってくる。
  • 印はタイとのFTA枠組み協定に署名し、シンガポールとの間でも包括的経済協力協定締結に向けて交渉を進めるなど、積極的に東アジア地域との経済連携を進めているほか、アジア経済コミュニティーやJACIK(日本、ASEAN、中国、印、韓国経済圏)等の構想を提唱しているが、その詳細な戦略は明らかではない。日本は印が東アジア地域との社会的、経済的関係を強化することを歓迎しており、現在、日印間では貿易、投資関係の促進するために経済連携協定締結の可能性を含めた検討が進められていることは好ましい動きである。
<フロアーからの主な質問・コメント>
  • ASEAN+3が印を含めたASEAN+4に発展する可能性如何?(木下教授より、昨年のASEANサミットで初めて、ASEAN+4の外相ワーキング・ディナーが開催され、また、東アジア・サミット(EAS)の議論においても、豪、NZ等と並んで印の参加可能性が議論されており、将来的にはASEAN+3がASEAN+4に発展する可能性を排除するものではない、一方で、印はASEAN+4からなるアジア経済コミュニティー(AEC)構想を提唱しているがその詳細については明らかではなく、印として如何なる構想を考えているのか明確にする必要がある旨発言。)

3.テーマ 3:「日印の経済関係-今後の目標」

(1)川口総理補佐官
  • 印で活動する日本企業は、アジアで構築した生産ネットワークに印を組み込みながら活動している。東アジアは世界の成長センターとなっているが、その過程で、日本は、ODAによるインフラ作りと、企業の投資・貿易を通ずる技術やノウハウの移転を行うことによって大きな役割を果たした。印も、こうした日本の役割を念頭に、東アジアにおける補完関係や共存共栄関係の構築に積極的に参加して欲しい。同時に、日本企業の側でも本社レベルの世界戦略の中に印を的確に位置づけることが必要。
  • グローバル化が一層進展する世界にあっては、国際競争力強化に重点を置いた一層の改革の推進が重要。IT産業や自動車産業は成功を収め、グローバル・スタンダードに近づいてきたという印象を受けるが、製造業分野の開放は不十分であり、同分野での国際競争力を強化することが必要であり、さもなければ国際競争に負けてしまう。
  • 日印間にはまだ距離があり、お互いをもっと知るための努力が必要。インドの持つ優秀な人材や多様性、日本の持つ効率性やチームワークの良さを意識的に学ぶことにより、お互いに更に大きな魅力を見出すことになるだろう。
(2)スニル・ミッタル・バーティ・テレベンチャーズ会長
  • 自分(ミッタル会長)は、80年代の7年間に亘る日本での技術研修時代に、日本人の高い職業意識に感銘を受けたことを鮮明に記憶している。そうした日本から印は多くの製造技術を輸入してきたが、98年の印の核実験により、順調だった日印経済関係は遮断されてしまった。
  • 日印経済関係強化にとって大きな可能性があるのがITサービスと食品管理の分野。通信分野については印は最近、外国からの投資受け入れ制限比率を74%にまで拡大したところ。印の食品管理システムには大きな改善の余地があり、コールド・チェーンの整備により食品の鮮度確保が可能となる。
  • インド洋津波災害の教訓から、印においては災害マネージメントの整備が急務であり、この面での日本の支援を印は必要としている。また、印では日本語教育の必要性について認識が高くないことも改善していく必要がある。日本の消費者を引きつけるためにはそうした努力も必要。
<フロアーからの主な質問・コメント>
  • 印の規制緩和や自由化が進んでいることは事実であるが、引き続き存在する硬直的な官僚制度を如何に改革していくかも重要な課題である。(スニル・ミッタル会長より、過去10年間の間に印の官僚制も変化している、現在の政権の経済政策担当者は何れも改革主義者であり、規制緩和は確実に進展している旨発言。)

IV.総括セッション

(1)谷野作太郎(株)東芝取締役
  • 今回のシンポジウムに日本からそうそうたるメンバーが参加したことは、日本政府の政策決定者の間で日印関係の重要性が認識されていることの証左。シンポジウムでの議論を通じて、今後の日印関係強化のあり方について多くのアイデアが出されたところ、しっかりとフォローしていきたい。
  • 来月にはカマル・ナート商工相が対印投資誘致事業「デスティネーション・インディア」の為に来日予定と承知。是非印側においては、直接日本を知るためのこうした努力を継続して欲しい。そうすれば日印関係の将来は楽観的なものとなろう。
(2)N.K.シン前計画委委員
  • 印においては、中間層の生活レベルを向上させるためにも、改革を通じた経済成長が必要であることについては共通認識がある。寧ろ課題は農村経済の成長であり、その為には印GDPの26%、全人口の59%が従事する農業部門の生産性向上が不可欠。この点、川口総理補佐官の指摘は的を得ており、印の農業部門も企業の投資・貿易を通ずる技術やノウハウの移転から大きな利益を得ることが可能である。
  • 日本との関係強化に際して、インド人はもっと日本人との間で個人的関係を築く努力をする必要がある。そうすれば日本人のものの考え方にも東洋の思想が反映されていることを再発見することができる。こうした文化的な共通性は日印関係の財産でもある。


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