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「中央アジア+日本」対話 第3回東京対話(テーマ「環境」)
論点ペーパー

平成21年2月

1.「中央アジア+日本」対話における「東京対話」の位置づけ

(1)2004年に日本政府のイニシアチブにより立ち上げられた「中央アジア+日本」対話は、中央アジア諸国と日本のマルチの対話・協力の枠組である。その柱は、政治対話、地域内協力、ビジネス振興、知的対話、文化交流・人的交流の5つであり、「東京対話」はその一つである知的対話にあたるものである。「東京対話」は、日本と中央アジア諸国の有識者を中心にいわゆる「パラレル・トラック」レベルで開催し、政府関係者も個人の資格で参加する。

(2)2006年3月に実施された第1回東京対話では、「中央アジア地域統合の展望」及び「中央アジアと域外国の関係」を、2007年1月に実施された第2回対話においては、「水資源と電力を巡る中央アジア地域協力の展望」及び「中央アジアのエネルギー資源供給ルート多角化」を取り上げた。第3回東京対話では、下記の通り、「環境」をテーマに議論を行う。議論の成果は、「議長サマリー」の形で政策提言としてとりまとめる

2.第3回東京対話において取り上げるテーマ:「環境」

(1)環境問題が地球規模の課題となる中で、旧ソ連時代の計画経済下における開発により中央アジアでは、大量の産業廃棄物を生み出す資源開発産業、大量の水資源・肥料・農薬を消費する多投入型農業、技術革新の遅れとインフラの老朽化等によって非効率で環境負荷の大きい経済構造が形成されてきた。ソ連崩壊後の中央アジア各国は、こうした過去の「負の遺産」の克服、市場経済化の推進による自国の経済・産業の振興、開発に伴う環境負荷の低減といった課題に直面している。
 独立後17年が経過した現在、中央アジア各国における開発政策の焦点は異なっており、政治・経済両面における格差も拡大傾向にある。他方、環境問題は、それ自体が国境を超え、地域全体に影響を与えるため、地域協力の促進や調整は極めて重要である。

(2)特に中央アジア諸国では、タジキスタン及びキルギス、カザフスタンは放射性物質による土壌汚染、ウズベキスタンやトルクメニスタン等は大規模灌漑による土壌の塩化・劣化、砂漠化等、いずれも土壌を巡る環境破壊の影響は深刻である。更にこれら環境破壊の影響は、洪水や土砂崩れによる土壌汚染の拡大、塩分や残留農薬を含んだ砂風等により、各国内のみに留まらず、地域的規模へ拡大している。このような状況の下、中央アジア各国及び日本の土壌保護・改善に関する知識・経験を共有し、日本がかかわる形での地域内協力の可能性を検討する意義は大きい。

(3)また、気候変動による地球温暖化の問題は、中央アジア各国も強い関心を寄せているものの、気候変動が中央アジア地域全体の環境に与える影響については、各国間で情報共有が十分になされているとはいい難い。したがって、この東京対話の中で、気候変動が与える影響と各国の政策及び経験につき話し合い、各国が有する知識と経験を共有する場を設けるのは有益である。また、日本による今後の協力のあり方につき議論を進める。

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