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クラウス・チェコ大統領の来日
(概要と評価)

平成19年2月16日

 クラウス・チェコ共和国大統領は、夫人とともに2月13日から16日まで、我が国の招待(公式実務訪問賓客)により来日したところ、概要及び評価以下のとおり。シュワルツェンベルグ外務大臣も同行した。

1. 日程

 来日中、クラウス大統領夫妻は、2月14日に天皇皇后両陛下との御会見を行い、宮中午餐に出席された。同日、安倍総理と首脳会談を行い、引き続き、安倍総理夫妻主催夕食会に出席した。また、日・チェコ国交回復50周年記念レセプション及びビジネスセミナーへの出席の他、広島及び大分を訪問した。

2. 概要

(1)首脳会談の概要は以下のとおり。

(イ) 安倍総理より、国交回復50周年を迎えた両国関係は極めて良好であり、一層の強化を希望する旨述べると共に、基本的価値を共有するパートナーとして、国際的問題に共に取り組んでいきたい旨述べた。

(ロ) クラウス大統領より、経済関係を中心とする両国関係の急速な進展を歓迎するとともに、更なる日本企業の投資への期待が表明された。

(ハ) 両首脳は、北朝鮮情勢や日・NATO協力などにつき意見交換した。また、チェコ、ポーランド、ハンガリー及びスロバキアからなるヴィシェグラード・グループ(V4)と日本との対話及び協力(V4+1)を一層進めていくことで一致した。

(2)外相会談の概要は以下のとおり。

(イ) 麻生大臣より、「自由と繁栄の弧」に触れつつ、価値を共有するパートナーとして協力関係の強化を希望する旨述べた。シュワルツェンベルグ外相より、「自由と繁栄の弧」の理念を共通テーマとして具体的協力を行っていきたい旨述べた。

(ロ) シュワルツェンベルグ外相より、日本からの投資拡大を歓迎するとともに、さらなる投資・貿易の拡大に対する期待が表明されたのに対し、麻生大臣より、チェコ側による一層のビジネス環境整備を期待する旨述べた。

(ハ) 両外相は「V4+1」協力の推進を確認し、V4+1外相会合及び担当局長間の政務協議の開催を調整していくことで一致した。

(ニ) また、両外相は、コソボ情勢や北朝鮮情勢に関する意見交換を行った。

3.評価

(1) 日・チェコの国交回復50周年を迎える年に、クラウス大統領が訪日したことは、両国の友好協力関係を確認すると共に、共通の価値観を有するパートナーとしての協力関係を一層推進する契機となった。

(2) 我が国外交の新機軸である「自由と繁栄の弧」の重要な一翼を担うV4グループ(チェコ、ハンガリー、ポーランド、スロバキア)との間で、緊密に連携することに合意。また、そのために有効なメカニズムであるV4+1協力を今後とも推進していくことを確認し、今後、外相会合、政務協議の開催に向け調整をしていくこととなった。

(3) 北朝鮮問題等の国際社会における諸問題に対する共同の取組みを強化することで一致した。

(4) 我が国より一層の投資環境整備への期待を伝達。今後更なる経済関係の発展が期待される。

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