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日中外相会談(概要)

平成21年11月19日


 岡田外務大臣は、19日19時25分から約2時間30分、訪日中の楊 潔チ・中国外交部長との間で会談及びワーキング・ディナーを行った。

1.日中関係

(1)日中関係総論

(イ)日中関係の現状等

 岡田大臣から、楊 潔チ部長の公式訪日を歓迎するとともに、日中両国間では、これまでも様々な分野について担当部局間で対話を行ってきたが、二国間の問題に限らず、地域やグローバルな問題について、積極的に協力を進めていきたい旨述べた。楊部長からは、外交当局間を含めて様々な対話を進めることは有意義である旨述べ、今後、対話を強化していくことで一致した。
 また、岡田大臣から、特に安全保障分野での艦艇や防衛当局の相互訪問を含めた交流は重要である旨指摘し、梁光烈・国防部長兼国務委員の訪日を歓迎した。双方は、青少年交流を積極的に実施し、中堅幹部交流、メディア交流等を行っていくことが重要である点で一致した。

(ロ)今後のハイレベル往来
 岡田大臣から、来年の温家宝総理の訪日を改めて歓迎するとともに、第三回ハイレベル経済対話を来年中に中国で行うこととなっており、自分は議長でもあるので、しっかり準備していきたい旨述べた。楊部長からは、国家指導者の訪日を準備している旨紹介があり、上海万博の鳩山総理、岡田大臣による参観を希望する旨が表明された。岡田大臣からは、来年のAPECは主催国として成功させたい旨発言があったのに対し、楊部長からは、首脳の訪問も予定されており、中国側としても成功に向け協力していきたい旨表明があった。

(2)首脳会談のフォローアップ

(イ)東シナ海資源開発
 岡田大臣から、鳩山総理がシンガポールで述べたように、この地域の海を「友愛の海」にするための協力を進めていきたく、日中両国が東シナ海においてその先駆けとなることを希望する旨述べた。岡田大臣からは、東シナ海資源開発問題について、国際約束締結交渉を速やかに開始する必要がある旨指摘した。これに対し、楊部長からは、東シナ海の合意をしっかり守っていくことで本件を適切に処理していきたい、ニューヨークの首脳会談において、鳩山総理に対して、胡主席から提案した事務レベルの協議についても早期に開催できるよう急いで検討している旨発言があった。

(ロ)食の安全
 岡田大臣から、先般の首脳会談で創設を一致した「日中食品安全イニシアティブ」について、日中の当局間で具体的な調整を行い、充実した内容の協力枠組みを早期に構築し、国民に安心を提供したい旨述べた。併せて、岡田大臣から、ギョウザ事件の真相究明についての中国側の引き続きの協力を求めた。楊部長からは、食の安全のための枠組み作りについては、関係当局が既に接触を行っており、一日も早く合意したい、ギョウザ事件についても公安部門が捜査を継続しているが、本件は国境を跨ぐ刑事事件でもあり、日中の公安当局間で協力していきたい旨述べた。

(ハ)新日中友好21世紀委員会
 岡田大臣から、西室泰三・東証会長が新しい座長に就任し、他の委員も確定した旨中国側に紹介した。楊部長からは、唐家セン・前国務委員が中国側座長になる旨述べ、双方の間で委員の名簿を交換した。また、今後、第一回会合を早期に開催することで調整していくこととなった。

2.地域・国際社会の問題

(1)気候変動問題
 岡田大臣から、最大の排出国である米中の役割が大きい旨指摘するとともに、胡主席が9月の国連気候変動首脳会合で宣言されたGDP単位当たりのCO2排出量に関し、中国が驚くような数字を発表することを期待している旨述べた。楊部長からは、共通だが差異のある責任との原則を踏まえて、COP15の成功に向けて協力していきたい旨述べた。

(2)北朝鮮問題
 岡田大臣と楊部長は、ボズワース米北朝鮮政策担当特別代表の訪朝が発表されたことに対して、歓迎の意を示すとともに、六者会合の早期再開、朝鮮半島の非核化、北朝鮮と関係国の関係の正常化及び北東アジア地域の平和と安定は日中の共通の目標であり、緊密に意思疎通していくことで一致した。

(3)東アジア地域での協力
 双方は、来年は日中韓首脳会議が韓国において行われるが、先般の北京での首脳会議における成果を着実に実施していくため、今後、各国間で緊密に協力していくことが必要であることで一致した。特に、産官学で日中韓FTAの研究が行われることとなるが、これを積極的に推進していくことが重要である点で一致した。また、楊部長からは、日中韓投資協定について早期に合意したい旨発言があった。

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