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平成20年6月12日
福田総理は、6月12日(木曜日)、訪日中のラッド豪首相と、午前10時50分から約1時間首脳会談を、また、午前12時10分から約45分間総理主催昼食会を行ったところ、概要次のとおり。
(1)総論
両首脳は、今次発出された日豪共同ステートメントに基づき共に協力していくことで一致した。
(2)安全保障協力
(イ)両首脳は、日豪が包括的かつ戦略的な安全保障・経済パートナーである旨強調し、アジア太平洋地域の平和と安定に向け日豪安全保障協力を更に強化していくことで一致した。
(ロ)両首脳は、本年中の日豪外務・防衛閣僚協議の開催に向け、引き続き調整していくこととした。
(ハ)福田総理は、ラッド首相の軍縮・不拡散に関する国際委員会設立の提案を歓迎。両首脳は、核兵器不拡散条約(NPT)体制の維持・強化を含めこの分野で引き続き協力していくことを確認した。
(3)経済関係
(イ)両首脳は、食料・エネルギー貿易を含め、日豪経済関係は極めて補完的な関係にあるとし、日豪経済関係の強化に向け協力していくこととした。
(ロ)ラッド首相より、日豪経済関係の三本柱であるエネルギー・鉱物資源、工業製品、農産品に加え、今後第4の柱としてサービス、特に金融サービス分野での協力を重視していきたい旨提案。福田総理は、個別の具体的協力については、個別の分野毎に議論させたい旨応答。
(ハ)両首脳は、農業のセンシティビティを認識しつつ、双方に利益となるEPAを実現に向け引き続き努力していくことで一致。福田総理より、EPAの文脈でエネルギー資源・鉱物の安定供給を重視している旨伝達した。
両首脳は、アジア太平洋地域の平和と安定には日米豪協力が極めて重要であるとの点で一致し、6月下旬の第3回日米豪閣僚級戦略対話が具体的な成果が出せるよう引き続き三か国で連携していくことを確認した。
ラッド首相は、アジア太平洋地域における政治・安保を含む包括的な共同体の構築に向け日本とも議論していきたい旨提案。福田総理より、この地域の将来の協力のあり方については関心を共有し、豪等関係国と議論していきたい旨応答した。
(1)福田総理は、豪の京都議定書批准を歓迎。ラッド首相は福田総理のリーダーシップを高く評価。
(2)両首脳は、全ての主要経済国が責任ある形で参加する新たな枠組みの必要性を確認し、G8及び主要経済国会合(MEM)の成功に向け協力していくことで一致した。
両首脳は、食料価格高騰について強い懸念を共有し、共に協力して対応していくことで一致した。
両首脳は、捕鯨問題について日豪の立場が異なることを認識しつつ、この問題が二国間関係を阻害しないよう、二国間及びIWC等マルチの場で議論を継続していくこととした。
福田総理より、胡錦濤主席の訪日を含め最近の良好な日中関係を説明。ラッド首相は日中関係の改善を歓迎した。