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平成21年10月24日
10月24日、鳩山総理はタイ(チャアム・ホアヒン)で開催されたASEAN+3首脳会議に出席したところ、概要以下のとおり。
(1)鳩山総理より、東アジア共同体構想について説明を行った。これに対し、東アジア共同体について、議長国タイを始め、いくつかの国から、長期的目標として様々な分野で協力を積み重ねていくことが重要との発言があった。また、日本外交について鳩山総理より、日米同盟を基軸とし、アジア外交では過去を直視、未来志向の関係を構築すべく協力したいと述べ、開かれた地域協力の考えに基づき様々な分野で協力を強化させたいと述べた。
(2)北朝鮮問題について、温家宝中国総理から先般の北朝鮮訪問を含めた概括的な説明があった。鳩山総理は、諸懸案の包括的解決が重要であり、安保理決議の履行、北朝鮮の六者会合復帰と共同声明実施の約束、拉致問題等の人権状況への対応につき北朝鮮側の前向きかつ具体的な対応が必要である旨述べた。
(1)経済・金融
(イ)多くの国より、昨年来の金融危機の対応における協力が重要との指摘があった。特にチェンマイ・イニシアティブのマルチ化、アジア債券市場イニシアティブの取組みについて評価と期待が表明された。
(ロ)ASEAN+3の枠組みでのFTA(EAFTA:東アジア自由貿易圏)について、本年の民間研究の報告を歓迎する発言が相次いだ。また、多くの国からEAFTAとCEPEA(東アジア包括的経済連携)を並行して進めていくことができるとの発言があった。
(2)気候変動
多くの国より気候変動への対応の重要性が指摘された。鳩山総理からは、12月にコペンハーゲンで開催される予定のCOP15の成功のためASEAN+3各国も協力すべきであり、その旨議長声明にも反映すべきとの意見を述べた。
(3)食料安全保障
現在パイロット事業が行われている東アジア緊急米備蓄を本格的に実施するための調整を促進させることの重要性について、多くの国より指摘がなされた。鳩山総理からはパイロット事業への日本のこれまでの貢献を説明し、どのような形で本格実施するかについては、各国間の協議を通じて調整されることを期待する旨述べた。
(4)ミャンマー情勢
ミャンマーより、来年の総選挙に向けて努力しており、対米関係を含め対外的関係に前向きな進展が見られるとの説明があった。
(5)教育
タイは、教育分野の協力でイニシアティブをとりたいとして、11月に高級実務者による会合を開催する旨提案した。鳩山総理は、単位の互換を含む質の高い大学間交流を促進したいとして、そのための国際会議を来年日本で主催することを提案した。
(6)防災
各国から自然災害への対応について地域協力の重要性が指摘された。鳩山総理から、ハード、ソフト面で災害に強い社会を作る必要があるとし、都市・コミュニティの防災をテーマとして国際会議を来年日本で開催したい旨提案した。
昨年の食料・エネルギー価格の乱高下による地域への深刻な影響をふまえ、食料安全保障に関する地域協力を深めることで一致し、食料安全保障及びバイオ・エネルギー開発に関する声明(骨子・和文仮訳・英文(PDF))を発出することで一致した。
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