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平成21年12月22日
12月21日、第2回アフリカに関する日中韓政策協議が北京において開催されたところ、概要以下のとおりです。
日本:秋元義孝アフリカ審議官
中国:張明(ちょう・めい)外交部アフリカ司長
韓国:金辰洙(キム・ジンス)外交通商部アフリカ中東局長
他関係者
(1)今回の政策協議では、世界金融・経済危機の背景の下での3カ国それぞれのアフリカ政策の重点及び協力の状況、3カ国それぞれの対アフリカ協力の枠組の進展状況、地域情勢等について率直な意見交換や情報共有が行われました。
(2)世界金融・経済危機の背景の下での3カ国それぞれのアフリカ政策の重点及び協力の状況については、危機の影響を受けて本年のアフリカの経済成長率が大きく落ち込む中、MDGsの達成やアフリカ諸国の経済開発を後退させないため、日中韓3か国が対アフリカ支援をどのように強化しているかについて意見交換しました。また、我が国からはこの機会を捉え、アフリカにおける感染症対策の取組に重要な役割を果たす世界エイズ・マラリア・結核基金に対し、G20のメンバーである中国、韓国としても一層積極的に貢献するよう働きかけました。
(3)3カ国それぞれの対アフリカ協力の枠組の進展状況については、昨年我が国が開催したTICAD IVのフォローアップ状況、本年11月に中韓両国が開催した第4回中国・アフリカ協力フォーラム(FOCAC4)及び第2回韓・アフリカ・フォーラムの準備過程、結果等につき意見交換しました。我が国からは両国の対アフリカ協力の枠組の成果を歓迎しつつ、対アフリカ援助を効果的・効率的に行うためには、伝統的ドナーと新興ドナーの連携が重要であり、またアフリカ諸国の開発計画、ガバナンス、人権、環境への影響、債務の持続可能性等への配慮、透明性の重要性を強調しました。この観点から、我が国は11月に韓国がOECD開発援助委員会(DAC)に明年から正式加盟することを発表したことを歓迎しました。
(4)地域情勢については、スーダン、ソマリア等の情勢について意見交換を行いました。特に、スーダン、ソマリア両国における平和の定着に関する諸課題につき、認識を共有しました。海賊対策についても、3か国がそれぞれ艦船を派遣して同海域の安全確保にあったっていることを3か国協力の好例としつつ、今後も情報共有を密に行っていくことを確認しました。
(5)最後に、来年は韓国が第3回会合を主催することを表明し、今後も本政策協議を通じて、3か国それぞれの対アフリカ政策に関する相互理解を深め、お互いの経験や教訓を参考にしていくことで合意しました。