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海外交流審議会第5回外国人問題部会の概要


平成16年6月17日


 5月28日、外務大臣の諮問機関である「海外交流審議会」の第5回外国人問題部会が開催され、手塚和彰(千葉大学大学院専門法務研究科教授)部会長の下、委員7名及び当省より中山領事移住部外国人課長他が出席し、厚生労働省職業安定局小川外国人雇用対策課長より「議題:在日外国人労働者の雇用・就労問題、社会保障」について、外務省領事移住部中山外国人課長より「議題:対外関係の視点から見た外国人問題」について説明が行われた後、それぞれの議題に関する議論が行われた。なお、総務省、文部科学省、厚生労働省、社会保険庁、経済産業省、国土交通省よりオブザーバーが参加した。


1.厚生労働省の説明

在日外国人労働者の雇用・就労問題

 外国人労働者の受け入れについての厚生労働省の基本的な考え方は、専門的、技術的分野の労働者については、幅広く受け入れるが、いわゆる単純労働者については、慎重に検討するというものである。現在、我が国で就労する外国人労働者数は、約76万人(うち約22万人は不法就労者)と推計される。平成15年6月1日現在の外国人雇用状況報告によれば、157,247人の外国人労働者が直接雇用されており、産業別の特徴としては、製造業(全体の60.2%)には中南米出身者が多く、飲食店・宿泊業(7.4%)には東アジア出身者多く、教育・学習支援業(7.3%)には北米出身者が多い。
 現在、第9次雇用対策基本計画に基づき、(a)外国人労働者の雇用状況の把握、(b)外国人求職者等に対する適切な対応、(c)事業主への啓発指導、雇用管理援助等の推進、(d)適正就労の推進等の外国人労働者対策に取り組んでいる。

在日外国人労働者の社会保障

 我が国の社会保障制度は国籍による差異はなく、日本人と同様の取り扱いである。在日外国人労働者であっても被用者は健康保険・厚生年金に、自営業者は国民健康保険・国民年金に加入する義務があり、受給資格を満たした場合には、帰国後も年金を支給される。なお、外国人に対しては、半年以上被保険者であった外国人が帰国した場合に脱退一時金を支給する制度がある。
 医療保険、年金、介護保険のセット加入の義務付けの緩和、母国に帰る際の保険料返還、外国人向け医療保険制度の創設等の要請はあるが、社会保障制度が国籍による差別なく適用するべきであるとの国際的な要請があることや年金制度で障害給付や遺族給付を行う必要もあり、滞在期間の短い外国人について適用を除外することは不適当と考えている。従来より、社会保険事務所を通じた事業主に対する外国人労働者に係る届出の励行に関する指導、必要に応じて事業所調査を実施するなど外国人労働者に対する社会保険の適用の適正化に向けた取組を推進している。


2.外務省の説明

在日外国人問題

 「在日外国人」が抱える問題は、送り出し国から見ても我が国から見ても重要な案件になっている。特に、日系ブラジル人を始めとする定住者の抱える問題が先鋭化しており、具体的には雇用形態が不安定、社会保険未加入、未就学児童、青少年犯罪といった問題が生じている。これらの問題は、放置したり対応を誤れば二国間関係や我が国の対外イメージに悪影響を及ぼす可能性もあり、正面から取り組む必要がある。当審議会においてもいくつかの具体的提言がなされている。

外国人労働者受け入れ問題

 「雇用対策基本計画」も述べている通り、「受け入れ国としてみた日本には、周辺に巨大な人口を有し、かつ経済的に発展途上にある国が多いことから、巨大な潜在的流入圧力が存在して」おり、こうした経済原理に基づく流入圧力がある以上、政策的に柵を設けても、ある程度の単純労働者が流入するのは不可避であるところ、そのような現実を踏まえて、流入に伴う様々な問題にどう対応していくか等につき正面から議論する必要あり。
 東アジア諸国とのEPA締結は経済的利益のみならず、より広汎に域内の協力関係の構築を目指すもので、我が国が今後国際社会特にアジアの中でどのように生きていくのかという基本戦略に直接関係する問題である。「人の移動」分野は経済的考慮から相手国からの強い要望がある分野であるとともに、対外関係上、人的な絆・交流の強化が一体感の醸成の上からも重要であり、我が国としても正面から誠実に取り組んでいく必要がある。
 優秀な外国人を働き手として確保していくという観点からは、各国から出されている我が国在留資格制度の改善要望などについても我が国自身にとっても重要な問題として検討すべき。

人的交流拡大と出入国管理厳格化の要請

 外国人の短期滞在での日本入国に関し、人的交流や観光促進の観点から入国手続きを円滑化すべしという要請がある一方、テロ・治安対策や不法就労・不法残留者の削減などの観点から、出入国管理を厳格化すべしという要請も内外双方から出されており、二つの相反する要請の間でバランスをとりつつ、双方の政府目標を実現していく必要がある。


3.それぞれの議題に関する主要な意見

(1) 中国やインドのように膨大な人口を抱える国々には、優秀な人材も多く存在しているはずであるが、その多くはアメリカや欧州に向かう傾向にあり、日本へ向かう者は少ない。日本がそれらの人材を確保するためには、省庁レベルで取り組んでも限界があり、政治レベルで積極的に取り組んで行く必要がある。我が国の形をどうしていくのか、どのような外国人労働者を受け入れていくのか等については、政治の世界に繋いでいくことが重要。

(2) 外国人の看護師、介護士等の受け入れに関し、国内には言葉や人権などの問題が発生する可能性もあるとの考えから反対の声も上がっているが、これは研修という形で受け入れることで解決の糸口がつかめるのではないかと考えられる。

(3) 英国に移住した外国人労働者は、その1世はあまり高い所得は得られなかったが、2世になると英国人以上の所得を得るようになった者もいたという事例がある。このように諸外国の良い事例からも学ぶべき点はある。

(4) 外国人研修・技能実習制度は、外国人の雇用機会や教育機会の面から活用できると考えられる。日本政府は、本制度を雇用機会等として捉えることが本来の趣旨になじまないと切り捨てるのではなく、国家戦略として本制度を有効に活用できるように検討すべきである。


4.それぞれの議題に関する主要な質疑

外国人労働者の受け入れが日本人の就業の機会を奪っているのではないか。外国人を雇用することで日本人の失業問題をもたらしているのではないか。外国人が日本人がやらないことをやっていることで、日本人の就業の機会を奪っているのではないか。

日系人の方達は、ほとんどが今まで構内下請けで製造業に入っていたが、本年4月から派遣業法で物の製造の分野で解禁したことで、実情はどうなっているのか。

日系人、日本人の配偶者等の労働者数の推移が平成9年以降は伸びておらず、他方、技能実習生は伸びている。例えば、技能実習生制度は研修後、技能に基づいて実習するもので、非熟練労働とはいうものの、一定の熟練労働といい得るのではないか。また、研修生等は日本に来て仕事を探すわけではない。日系人と技能実習生は同じ製造業で同じ仕事をしていると思うが、一方は減り、一方が増えているという事情について。

FTAの関係で、東アジア、東南アジア、韓国から人の分野について色々と要請があるが、単純労働の受け入れについての要請がない。そもそも日本が受け入れないから要請しないのか、派遣する国の方で自国民が苦労するのでは困るということで国家の要請としてそういっているのか等交渉国から単純労働の受け入れについての要請がない理由について。

6月初旬に閣議決定される「経済財政構造改革に関する基本方針」という新聞記事の中では、フィリピンの介護士やホームヘルパーを受け入れるというようなことが読めるが、医師であれば非常に高度な技術者の範疇に入ると思うが、ホームヘルパーも高度な技術者なのか。

在留資格を持たない人達、オーバーステイの人達が、例えば、病気になったとか、交通事故にあったこと想定したとき、心情的にはそういう人たちの救済の措置というのはまず国で手当てすることと考えるが、それら必要な予算及び救済措置の実態について。救急救命センターの数が少ないのではないか。



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