平成20年2月
中山外務大臣政務官は、2月末のオルメルト・イスラエル首相訪日の準備のために、イスラエル・パレスチナ自治区を訪問したところ、その概要以下のとおり。
2月17日 テルアビブ着
(1)パレスチナ自治区
(イ)アッバース大統領及びファイヤード首相に対しては、G8議長国である本年、我が国として、中東和平プロセスの進展に向け努力していく旨を伝えた。双方からは、我が国のこれまでの支援や「平和と繁栄の回廊」構想への取り組みに対する謝意が表明されるとともに、更なる支援への期待がそれぞれ表明された。また、和平プロセスについては、アッバース大統領より、パレスチナ側としては、本年中の和平合意達成の準備は出来ているとの表明があった。
ファイヤード首相表敬
アッバース大統領表敬
ミカエル・ラマッラ市長とともに
文化センター視察
(ロ)ミカエル・ラマッラ市長の案内で、ラマッラにある文化センターを視察した。日本の無償資金協力によって建設された同施設に関して、市長からは謝意が改めて表明された。今後の文化交流の進展を期待すると共に、同施設を活用し一層の交流を深めたい旨を伝えた。
(2)イスラエル
ベン・エリエゼル国土基盤相との会談
(イ)ベン・エリエゼル国土基盤相とは、中東和平情勢を中心に意見交換を行った。この関連で、「平和と繁栄の回廊」構想の推進に向け、日本とイスラエルが協力していくことの重要性についても意見の一致をみた。
ワハビ外務副大臣との会談
(ロ)ワハビ外務副大臣とは、2月末に予定されているオルメルト首相訪日が、二国間関係の更なる進展に向けた契機となるよう、今次訪問の具体的成果等についてイスラエル側と実質的な協議を行った。中東和平については、イスラエル側の考え方についても説明があった。また、イスラエル側に対しては、西岸ビルイン村で負傷した邦人の事案について、改めて事実関係の確認を要請し、憂慮の念を伝達した。これに対して、ワハビ副大臣は、負傷者が出たことは残念である、事実関係を調査の上、日本側に改めて結果を伝えたい旨述べた。
(3)イスラエル・パレスチナ合同青年招聘参加者との懇談
過去のイスラエル・パレスチナ合同青年招聘事業参加者を招いた懇談会を開催し、参加者の親睦を深めると同時に、フォローアップをしていくことの重要性を指摘した。