外務本省

公開シンポジウム「日本とカナダの安全保障協力:現状と課題」の開催

平成24年4月20日

  • (写真)公開シンポジウム「日本とカナダの安全保障協力:現状と課題」の開催-1
  • (写真)公開シンポジウム「日本とカナダの安全保障協力:現状と課題」の開催-2
  • (写真)公開シンポジウム「日本とカナダの安全保障協力:現状と課題」の開催-3

1. 概要

  1. (1)4月20日(金曜日),外務省は,カナダ外務国際貿易省との共催で公開シンポジウム「日本とカナダの安全保障協力:現状と課題」を東京において開催しました。
  2. (2)このシンポジウムは,第10回日加平和・安全保障協力シンポジウムの開催を記念して開催されたものであり,日本側は中野譲大臣政務官が,カナダ側ではドナルド・シンクレア外務国際貿易省国際安全保障局長が基調講演を行いました。また,ロバート・デロウィン公使がモデレーターとして,西原正平和安全保障研究所理事長,納富中陸上自衛隊中央即応部隊副司令官,ブライアン・ジョブ・ブリティッシュ・コロンビア大学教授及びデイヴィッド・ウェルチ・ウォータールー大学教授がパネリストとして出席し,パネルディスカッションも行いました。

2. 中野大臣政務官による基調講演

 中野大臣政務官が行った基調講演の概要は次のとおりです。

(1)平和安全保障分野の協力

 日本とカナダには,平和・安全保障の分野でも,平和に対する強いコミットメントを基盤とした協力の実績があり,両国は国際社会において責任ある一員として国際平和と安全のため貢献した。

(2)PKOへの貢献

 カナダは,スエズ動乱の際には国連緊急軍(UNEF1)を派遣し,ピアソン外相(当時)がノーベル平和賞を受賞したが,その後も,先進国の中では最多の121名の要員が命を落とすという大きな犠牲を払いつつ,国連平和維持活動(PKO)に多大なる貢献をしている。我が国も,これまで27件の国際平和協力業務を実施し,現在,ゴラン高原,ハイチ,東ティモール,南スーダンのミッションに要員を派遣している。
 このうち,ゴラン高原の国連兵力引き離し監視隊(UNDOF)では,1996年,我が国輸送隊がカナダ輸送隊の業務を引き継ぎ,10年に亘り協力を続けた。本年2月には,タンザニアで行われたカナダ政府主催の民軍協力コースに我が国から講師を派遣した。日本も,アフリカにおける平和維持能力向上を重視しており,今後も効果的な支援を積極的に行っていく考えである。

(3)平和構築

 カナダは,平和構築の概念を推し進め,実施した最初の国の一つであり,日本も,多くの国々で平和構築の重要性に着目した復興支援を行った。国連の平和構築委員会では,両国は組織委員会のメンバーであり,日本は教訓作業部会の議長として,カナダはシエラレオネ担当の国別会合の議長として,中心的な役割を果たしている。

(4)地雷

 日本は,オタワ条約とも呼ばれる対人地雷禁止条約の普遍化に加え,地雷除去活動と犠牲者支援も行うという包括的アプローチを重視してきた。一昨年から昨年にかけての国連の地雷対策支援信託基金への拠出は,一位が日本(全体の32%),二位がカナダ(25%)であり,日加両国が60%近くを負担している。

(5)テロとの闘い/アフガニスタン支援

 日加両国は,「テロとの闘い」にも積極的に参加し,カナダは多くの犠牲者を出しつつも,昨年末までアフガニスタンの国際治安支援部隊に要員を派遣し,日本も,2001年から10年間,インド洋において,テロリストの移動等に対する海上阻止活動を行うカナダ等に対して海上自衛隊が燃料や水の補給活動を実施した。
 日本とカナダは,アフガニスタンの安定と復興を重視している。両国にとりアフガニスタンは最大規模の援助供与先であり,幅広い分野での支援を実施してきた。国連薬物犯罪事務所(UNODC)による麻薬対策等の事業にも拠出を行い協力していく予定。

(6)結び

 日本とカナダは,平和・安全保障の分野で更なる協力強化の可能性を秘めている。日加平和安全保障協力シンポジウムが14年間継続してきたことは,大変意義深い。日本とカナダがお互いから学ぶべきことは多く,今後も,両国が国際の平和及び安全に効果的に貢献するため,引き続き,関係者の知見を得たい。

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