外務本省

武正外務副大臣のイスラエル,パレスチナ自治区,
ヨルダン,エジプト,ロシア訪問(概要)

平成22年9月10日

  • (写真)要人と握手をかわす武正外務副大臣1
  • (写真)会談に出席する武正外務副大臣
  • (写真)要人と握手をかわす武正外務副大臣2

 武正外務副大臣は,中東和平及び二国間関係等について意見交換を行うために,8月29日~30日にイスラエル及びパレスチナ自治区,8月30日~31日にヨルダン,31日から9月2日にエジプト,2日~3日にモスクワを訪問したところ,概要以下のとおり。

1.概要

  1. (1)中東和平
    1. ア 各国政府関係者に対し,イスラエル・パレスチナ間の直接交渉の開始を歓迎するとともに,二国家解決実現のため,イスラエル・パレスチナの両当事者が相互の信頼を築いていくことを求め,特にイスラエルに対して,改めて,東エルサレムを含め入植活動を完全に凍結するよう申し入れた。また,我が国として,和平努力に対し,パレスチナ国家建設支援におけるアジア諸国との協力を含むパレスチナ支援,「平和と繁栄の回廊」構想の推進,ガザへの支援等,出来る限り貢献していきたいとの考えを伝達した。
    2. イ ファイヤード・パレスチナ自治政府(PA)首相とウジ・アラッド・イスラエルNSC議長との各会談において,菅総理大臣発ネタニヤフ・イスラエル首相及びアッバースPA大統領宛の親書を手交した。同親書の中では,中東地域において公正かつ包括的で,永続的な和平が実現することへの期待と,我が国として出来る限りの協力を行っていく旨を表明しつつ,両当事者が最終的地位交渉の内容を予断するような如何なる行動をも控え,特にイスラエルが,東エルサレムを含め入植活動を完全に凍結することが重要である旨言及した。また,「平和と繁栄の回廊」構想が地域協力の一つのモデルとなることを目指すものであることにも言及した。
    3. ウ ヨルダン,エジプト政府関係者に対しては,中東和平のために様々な努力を行っている両国のこれまでの努力を高く評価するとともに,さらなる役割を果たすことを期待する旨述べた。
    4. エ 各国政府関係者からは,イスラエル・パレスチナ直接交渉への強い期待と,各々の立場からの関心が表明された。また,我が国の中東和平促進のための役割,パレスチナ支援,飯村中東和平担当特使の派遣への評価と,引き続きこのような役割を果たすことへの期待が表明された。
  2. (2)その他の中東情勢 イランの核問題への対応を含め,中東情勢全般についても意見交換を行った。
  3. (3)二国間関係
    1. ア パレスチナ自治政府とは,ファイヤード首相等との会談において,平和と繁栄の回廊構想等のパレスチナ支援を含め,両者間協力について意見交換を行った。
    2. イ イスラエルでは,リーベルマン副首相兼外相等と会談を行い,経済,科学技術,文化に関する協力について意見交換を行った。
    3. ウ ヨルダンでは,リファーイ首相等と会談を行い,日本の経済協力,日・ヨルダン原子力協力等について意見交換を行った。
    4. エ エジプトでは,アブルナガ国際協力大臣等と会談を行い,エジプト日本科学技術大学(E-JUST)を始めとする様々な二国間協力について意見交換を行った。
    5. オ ロシアでは,サルタノフ外務次官と会談を行い,日露関係の今後の展望について議論を行ったほか,同次官に対してロシアによる記念日「第二次世界大戦終了の日」制定に対する日本側の考えをあらためて伝達した。
  4. (4)核軍縮・不拡散

     イスラエルに対し,同国のベン=シトリット在京大使が広島及び長崎の平和祈念式典に出席したことを評価しつつ,非核兵器国としてのNPT加入,CTBT早期批准,中東非大量破壊兵器地帯設置構想への前向きな関与を求めた。

  5. (5)その他

     パレスチナ自治区では,「平和と繁栄の回廊」構想のジェリコ農産業団地の建設地を視察したほか,パレスチナ支援に従事する邦人NGO関係者と意見交換を行った。ヨルダンでは,UNRWAのウィヒダート難民キャンプでの食料援助にかかる交換公文に署名を行い,フィリッポ・グランディUNRWA事務総長と意見交換も行った。また,ヨルダン及びエジプトにおいて,JICA,JETRO,国際交流基金の現地事務所,日本企業関係者等と意見交換を行った。
     ロシアでは,北朝鮮情勢やアフガニスタン等の国際問題についても意見交換を行った。

2.アポイント先

  1. (1)パレスチナ自治区
    • ファイヤード・パレスチナ自治政府首相
    • マーリキ・パレスチナ自治政府外務庁長官
  2. (2)イスラエル
    • リーベルマン副首相兼外相
    • ウジ・アラッドNSC議長
    • アヤロン副外相
  3. (3)ヨルダン
    • リファーイ首相
    • アリ内閣担当国務大臣(外務大臣臨時代理)
    • ハッサン計画・国際協力相
    • ハディーディ産業貿易相
    • フィリッポ・グランディUNRWA事務総長
  4. (4)エジプト
    • アブルナガ国際協力相
    • バースィム筆頭外務次官
    • エル・フェッキ・シューラー評議会アラブ問題担当委員長
    • 日本語教育関係者(ハムザ・カイロ大学文学部副学部長,カラム日本語学科長ほか)
  5. (5)ロシア
    • イゴーシン国家院議員
    • サルタノフ外務次官(兼中東和平担当大統領特別代表)
    • コルトゥノフ新ユーラシア財団総裁
    • サルタノフスキー中東研究所所長
    • 日本研究者(サルキソフ外交アカデミー・緊急国際問題研究所 日本・北東アジアセンター所長ほか7名)

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