外務省 English リンクページ よくある質問集 検索 サイトマップ
外務省案内 渡航関連情報 各国・地域情勢 外交政策 ODA
会談・訪問 報道・広報 キッズ外務省 資料・公開情報 各種手続き
トップページ 外務省案内 外務本省


外務本省




茂木副大臣と語るタウンミーティングin 気仙沼:
国際平和シンポジウム・トークショー

平成15年7月16日



 茂木副大臣は、7月15日、宮城県気仙沼市において、同市市制施行50周年記念事業「茂木副大臣と語るタウンミーティングin 気仙沼(主催:気仙沼市、共催:外務省・宮城県)」に参加「国際平和」と題する基調講演を行い、続いて市民との質疑応答に参加したところ、この概要以下の通り(聴衆200名)。


  1. 気仙沼というとマグロを始め遠洋漁業の基地という印象を持ちがちであるが、日出政務官が当地のご出身であることからも分かるように、優れた人材も輩出する土地柄だと思うし、国際交流にご熱心な鈴木市長のこのようなイベントに招待されて光栄に思う。

    (1) 過去3年の日本外交、外務省の変化
     21世紀の幕開けは、外務省では公金横領のいわゆる松尾事件に始まり、プール金事件、田中外務大臣の就任とアフガン復興会議でのNGO参加を巡る混乱等が続いた。02年は中国の中国瀋陽総領事館での不祥事から領事、邦人保護に対する不信、外務省を変える外からの圧力と省内の改革努力がスタート、そして昨年後半から現在に至っては、昨年9月の歴史的な日朝首脳会談、拉致されていた人たちの帰国、国連決議とイラク、そして北朝鮮といった政策課題での外交の諸問題について外務省が注目を集めることとなっている。

    (2) イラク問題と中東外交
     自分(茂木副大臣)は、この5月に、主要国要人としては初めてバグダッドを訪問したが、イラクは49度の灼熱の地であり、欧州経由2日間かけて入国、陸路は950キロも移動しなければならず、その上治安上の問題から限られた時間の迅速な移動を求められた。これは、日本にとって、12年前の湾岸戦争への対応の問題点、反省点を踏まえての対応を検討するための訪問であった。あの時日本は多国籍軍に対し、130億ドルもの拠出をしていながら、too little, too lateと批判され、ワシントンポスト紙上の30カ国に対する感謝広告にはJapanの名前はなかった。イラクの戦後復興では、アフガニスタンでの経験を応用して、雇用創出、児童・生徒の復学への協力、人的貢献としていわゆるイラク新法、自衛隊の派遣、水の浄化等を「Japan」の文字を大きく掲げつつ支援しようとしている。原油を87%も中東に依存し、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教と宗教的に複雑な地でありながら中立的な立場にある我が国は、イラクで新しい形のODAを試みようとしている。

    (3) 新たな東アジア外交の視点
     戦後アジアの発展を支えた東アジア、東南アジアを「パシフィック・アジア」、カザフスタン、ウズベキスタンなど7つの「スタン」(ペルシア語で場所または土地の意味)からなる「シルクロード・アジア」、そしてインドネシア、マレーシア、バングラデシュ、パキスタン等のイスラム国からなる「イスラム・アジア」を3つのアジアと分類できるが、シルクロード・アジアには平和の定着を確実なものにする施策、イスラム・アジアには教育、保健、女性の地位向上等社会インフラの整備とテロ対策の能力構築が必要で、今後のODAは、パシフック・アジアへの大型プロジェクトから「シルクロード」、「イスラム」に向けた新分野へと変化を遂げるだろう。そして、パシフィック・アジアとは、農業、漁業等の機微な分野には配慮しつつ自由貿易協定(FTA)を進めることになる。

    (4) 北朝鮮外交
     日本の対北朝鮮外交には3つの方針がある。平和的解決、米中北朝鮮+日韓の5者からなる多国間協議、対話と圧力による交渉の促進というバランスである。最近核開発を巡る北朝鮮の動きが報じられているが、5者協議に向けた中国の働きかけに期待している。北朝鮮は、5者協議による交渉の進展か、または国連安保理あるいはKEDO理事会に議論を移すのか、冷静に判断すべきだと思う。


  2. 質疑応答

    (1) 世界のどこかで戦争が続いているがどうしてなくならないのか。
    (答) これがすぐに分かればノーベル平和賞。ソ連崩壊後の権力の空白地帯、テロへの脅威、大量破壊兵器の開発等多様な要因が考えられる。

    (2) イラクの平和の見通し。
    (答) イラクには石油、水があり、国際的支援、政策で数年で国の再建は可能だと思う。

    (3) 一気仙沼市議として、気仙沼が平和条例を制定したことを誇りに思っているものであるが、イラクの大量破壊兵器は見つかると思うか。
    (答) イラクは過去に2度の大量破壊兵器を使用したことがあり、疑惑は十分あるが、国連の検証、国際社会の認知が必要である。

    (4) 中国との友好を続けているものであるが、中国での反日教育は依然として続いている。両国の真の友好とは何だろうか。
    (答) 先般韓国の大統領もいわれたことだが、未来志向だと思う。文化、経済といった横糸の交流が重要だ。

    (5) (鈴木市長より)昨年のワシントン条約の会合において、ジンベイザメとウバザメについて規制の対象とされたことは遺憾である。今後この規制枠がさらに広がることになれば、気仙沼の漁業は壊滅的な被害を被ることになるので、よろしくお願いしたい。
    (答) 日本政府としては、科学的根拠に基づかない、規制のための規制が広まることがないよう今後とも努力していきたい。





目次