1月25日と26日の2日間,松本剛明外務副大臣は,ジブチに出張し,ユスフ外務・国際協力大臣との会談,ゲレ大統領への表敬を行った他,ジブチに派遣中の自衛隊海賊対処行動部隊の激励及び施設の視察,我が国の経済協力で建設された学校の訪問を行ったところ,概要以下のとおり。
1.二国間会談
- (1) 26日午前,松本副大臣は,ジブチ外務省にてユスフ外務・国際協力大臣と会談した。会談では,ユスフ外務・国際協力相より,昨年末に行われたゲレ大統領の訪日の成功に関し,感謝の意が表された。松本副大臣からは,ジブチ派遣中の自衛隊海賊対処行動部隊の活動へのジブチ政府の協力,とりわけ,現在建設中の航空部隊が使用する新活動拠点の建設に関してのジブチ政府の協力に感謝の意を伝えた。
会談では更に,ソマリア支援,対ジブチ経済協力等について意見交換が行われた他,国連安保理改革についても,改革実現の為に努力していくことが必要であるとの点を確認した。 -
(2) 26日午前,松本副大臣は,ジブチ大統領府にてゲレ大統領を表敬した。表敬では,松本副大臣より,自衛隊海賊対処行動部隊の活動への支援に対し,感謝の意を伝えた。ゲレ大統領からは,今後も自衛隊海賊対処行動部隊への協力を継続するとの回答があった。
加えて,ゲレ大統領は,これまでの我が国からの様々な分野での経済協力について,感謝の意を伝えると共に,今後は日本からの民間投資の増加を希望する旨述べた。これに対し,松本副大臣より,前原外務大臣の経済外交を推進するとの外交政策を説明し,経済界とも連携しつつ関係を強化していきたい旨述べた。
2.自衛隊派遣海賊対処行動部隊の激励・視察
- (1) 26日午後,松本副大臣は,ジブチに派遣中の自衛隊海賊対処行動部隊のうち,P3-C哨戒機を運用する航空隊が滞在しているキャンプ・レモニエ(ジブチ駐留米軍基地)を訪問し,自衛隊の海賊対処行動の概要につき説明を受けると共に,隊員が活動する事務所や宿舎等の施設を訪問し,派遣中の自衛隊員を激励した。
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(2) キャンプ・レモニエの視察の後,松本副大臣は,現在建設中の自衛隊新活動拠点の視察を行った。ジブチ国際空港に隣接した場所に現在建設中の自衛隊新拠点には,完成後,派遣海賊対処行動部隊の航空隊約150名が,キャンプ・レモニエより移転することとなっている。松本副大臣は,建設中の事務所棟の他,隊員が利用することになる食堂,厨房,レクリエーション施設等についても視察を行った。
- (3) 最後に,松本副大臣はP3-C哨戒機2機を外側より視察し,隊員の激励を行った。
3.フクザワ中学校訪問
- (1) 松本副大臣は,26日夕方,1993年と1994年の我が国からの一般無償資金協力として校舎が建設され,1995年に開校したジブチ市郊外バルバラ地区のフクザワ中学校を訪問した。
(注:フクザワ中学校は,日本に対する謝意を表するため,日本にちなんだ名前がジブチ政府によってつけられた。「フクザワ」はアラビア語で共に開くを意味し,「日本と共に将来を切り開く」という思いが込められている。)
- (2) フクザワ中学校への副大臣訪問には,現在ジブチ派遣中のJICA青年海外協力隊員らも参加し,生徒による発表の準備に協力した。松本副大臣は行事終了後,参加した青年海外協力隊員を激励した。