麻生総理大臣

金融・世界経済に関する首脳会合
概要

平成20年11月15日

1.日程・場所

(1)金融・世界経済に関する首脳会合は、11月14日(金曜日)から15日(土曜日)まで、米国のワシントンDCにて開催され、麻生総理及び中川財務・金融担当大臣が出席した。

 今次首脳会合は、14日のワーキング・ディナー(夕食会)に始まり、以下の議事日程に従い議論が行われ、同会合後、麻生総理は現地にて内外記者会見を行った。

14日(金曜日)夜: ワーキング・ディナー(夕食会)(※1)
15日(土曜日)午前:全体会合
15日(土曜日)午後:ワーキング・ランチ(昼食会)

(※1)中川財務・金融担当大臣は、ポールソン米財務長官主催夕食会に出席。

(2)参加国・機関

参加国:G7(日、米、英、独、仏、伊、加)、アルゼンチン、豪、ブラジル、中国、インド、インドネシア、メキシコ、韓国、ロシア、サウジアラビア、南アフリカ、トルコ、欧州連合(欧州委員会、オランダ、スペイン)(※2)

参加機関:国際連合、国際通貨基金、世界銀行、金融安定化フォーラム

(※2)オランダ及びスペインは、欧州理事会議長国の仏が参加を招請したもの。

2.今次会合の概要

(1)ワーキング・ディナー

(イ)夕食会では、冒頭、パン・ギムン国連事務総長、ストロス・カーンIMF専務理事、ゼーリック世界銀行総裁、ドラギ金融安定化フォーラム議長から発言があり、続いて、ブッシュ大統領が、最初に麻生総理を指名した。

 これを受け、麻生総理より、次のとおり発言。

  • 金融危機に対処する上でのIMFの役割については、新しい時代に即したものとしていく必要がある。特に、1)新興国・中小国への支援、2)早期警戒機能の強化、が重要。
  • そのために、各国がIMFに対する出資を増やす必要がある。例えば、現在の3200億ドルから6400億ドルに倍額増資することを提案したい。
  • 一方で、増資が実現するまでには時間が必要であり、即効性のある対応を行っていくため、日本としてはIMFに対して最大1000億ドルを融資する用意がある。
  • 産油国を含めた各国も、こうした形で協力することを期待している。

(ロ)この後、各国代表から発言があり、いくつかの首脳から、日本の支援を高く評価し、麻生総理の提案を支持する旨の発言があった。

(2)全体会合

 冒頭、議長のブッシュ米大統領より発表文書のポイントにつき紹介があった後、意見交換が行われた。

 各国より、(イ)今次金融危機発生の原因、(ロ)これまでに各国のとってきた措置及び今後とるべき措置、(ハ)金融機関への規制・監督にあたっての基本原則及び優先度の高い行動等について見解が示され、また、現在、世界経済が減速している状況の下で景気刺激策が必要との意見が多くの首脳より表明された。この関連で、先般我が国が発表した経済対策を歓迎するとの発言もあった。

 会合において強調されていた諸点は、以下のとおり。

 また、途上国の首脳よりは、今次金融危機の震源地でないにもかかわらず、世界経済の減速、信用収縮の中で困難に陥っている状況について説明があり、IMF、世銀等の国際機関、先進国による支援を求める声が多く挙がった。その中で、我が国よりの寛大な支援に感謝しているとの発言があった。

 総理よりはペーパー(「危機の克服」麻生提案)を会議場に配布の上、(イ)基軸通貨のあり方と地域協力、(ロ)10年前に日本が経験したバブル崩壊とその後の再生、(ハ)今回の世界的危機の克服のための処方箋といった諸点につき述べた。

(3)ワーキング・ランチ(昼食会)

 全体会合に引き続き、自由な貿易・投資に焦点を当てる形で、昼食会が開催され、概要以下の議論があった。

 多くの国より、現下の世界経済情勢においては、保護主義を拒否し、WTOドーハラウンドでのモダリティ合意を年内に達成すべく努力するとの首脳の決意を示し、貿易大臣に対し交渉の加速化を促すことが極めて重要との見方が示された。

 また、今次金融危機が中小国に大きな影響を与えており、ストロス・カーン専務理事によるIMFへの資金融通の呼びかけに応えてほしい、かかる観点からも、日本の今次表明を大いに歓迎する旨の発言があった。

 最後に、今次首脳会合が国際会議の主催を行う最後の機会となるブッシュ米大統領に対し、参加首脳より賞賛の意が示された。

3.成果文書

 議論を踏まえ、「金融・世界経済に関する首脳会合宣言」が発出された。

4.第2回首脳会合

 「金融・世界経済に関する首脳会合宣言」において、今次会合にて合意された原則と決定の実施をレビューするために、2009年4月30日までに、再び会合することで合意した。

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