授業風景
ボリビアの教育制度は、6歳からの初等教育が8年間(義務教育)、中等教育が4年間、大学が3~5年間となっています。
ラパス市中心部にあるベネズエラ中等高等学校(LICEO NACIONAL VENEZUELA)は、中学校と高校から成る公立の共学校。ベネズエラの援助を受けた経緯で、この名前がつけられました。同校は、ボリビア初の女子中等高等学校として開校しました。1996年の教育法改正で共学校になりましたが、クラスによっては女子生徒が全体の9割を占めています。
授業は月曜~金曜日の午前8時~午後12時45分。休み時間は10時30分からの15分間だけで、45分間の授業が6時限まであります。
中庭での体育の授業
校則は生徒の時間厳守を求めており、遅刻を5回すると1日の欠席扱い。制服は、紺色のセーターまたはカーディガンの上に、理科の実験用白衣を着用することになっています。アクセサリーは禁止ですが、学校に来て外し、下校時に着ける生徒もみられます。
学校生活については、設備面に生徒の不満があるようです。教室や校庭は狭く、家庭科や理科実験のための特別教室、体育館や更衣室もないため、生徒は体育の授業がある日は、体操服を着て通学します。また、校舎が街中の交通量が多い通りに面しているため、ミニバスの行き先を告げる大きな呼び声や車の騒音なども、悩みの種です。
放課後になると、商売を営む親戚の家でアルバイトをしたり、スポーツを楽しんだり、中には塾に通う生徒も。休日は、宿題やショッピング、家の手伝いのほか、カトリックのミサに参加したり、教会の仕事を手伝うなど、過ごし方はいろいろです。また、男子では軍隊の訓練を受ける生徒もみられます。
生徒の間で流行っているのはダンスで、音楽ではフォルクローレやサルサ、映画は「タイタニック」「ゴジラ」、俳優ではレオナルド・ディカプリオなどに人気があります。服装はテレビや雑誌の影響が大きく、モデルのファッションを手本にして母親に洋服を縫ってもらう女子生徒もいます。
交通量の多いラパス中心部にある学校
同校では、現地の日本大使館員や国際協力事業団(JICA)関係者と親交が深い教諭を通じて、日本文化や日本のODA(政府開発援助)の紹介が行われています。そのこともあってか、あるクラスでは生徒全員が日本という国を知っていました。日本語、文化・伝統、教育、宗教などへの関心が高く、生徒の多くが一度は日本へ行ってみたいと思っています。
財団法人世界の動き社発行月刊「世界の動き1999年5月号」より