緑が多く開放的な雰囲気の校舎
インドネシアの教育制度は、7歳から12歳までの小学校(6年間)、13歳から15歳までの中学校(3年間)、16歳から18歳までの高校(3年間)、19歳以降の高等教育(大学など)となっています。日本と同じく、小学校と中学校の9年間が義務教育とされています。
インドネシアでは小学校、中学校、高校のそれぞれの卒業時に、統一国家試験が実施されています。個別科目と全科目平均点について基準が設けられていて、基準点を下回ると学校を卒業することができません。もう1年やり直すか、社会人などを対象に各学校段階に応じて実施されている認定試験に合格しなければ、進学ができない仕組みになっています。
しかし最近では、統一国家試験について、「1回の試験で卒業の可否を決めるのはよくない」「生徒の日ごろの学習態度や努力などが評価されていない」「学力水準の異なる都市部と地方の子供が同一基準で評価されている」といった問題を指摘する声が上がっています。
授業風景
今回取材したジャカルタ公立第8高校は、ジャカルタでトップレベルの公立進学校。各学年9~10クラスで、全校生徒数は約1300名です。授業時間は朝が早く、午前6時45分から午後2時30分までですが、週に1回、午後2時30分から4時までITの授業(1・2年生)や英会話の授業(3年生)があります。
制服は曜日によって決められたものを着用します。例えば、金曜日にはイスラム教徒の礼拝があるため、上下とも白の制服を着ます。
教育カリキュラムは国家教育省のカリキュラムに準拠していて、一般の教科に加えて、インドネシアの全ての高校と同じように、パンチャシラを教える授業があります。また、同校は語学教育が充実しており、すべての学年で英語に加えて、第2外国語として2年生の時には週に2回日本語の授業があります(1,3年生は独語)。過去、日本語コンテストで優勝したこともあるそうです。
インターネットを使った授業の様子
そのほか、課外授業として日・独・仏・中・アラビア語を選択して学ぶことができます。また、インターネットを使った教育にも重点を置いています。同校の生徒はたいへん優秀で、大学進学率は100%、海外の大学へ進学する生徒も多数います。
生徒たちの間では、アニメの音楽や日本やアメリカのポップミュージックが流行っているようです。また、テレビゲームやパソコンのオンラインゲームも人気があります。
日本に対するイメージは、「物価が高い」「街がきれい」「文化がユニークで面白い」など。日本語の授業を受けているため、日本と日本の文化に親しみがあるようです。
*「五つの原則」の意。憲法前文にもうたわれているインドネシアの国是をなす建国五原則。
財団法人世界の動き社発行隔月刊「世界の動き2007年2・3月号」より