世界の学校を見てみよう!

スイス連邦
Swiss Confederation

【今回の学校】ベルン・ノイフェルト・ギムナジウム

州ごとに異なる教育制度
ロールプレイ授業でディスカッション力を高める

(写真)広々としたギムナジウムの構内

広々としたギムナジウムの構内

 スイスは26の州(カントン)からなる連邦国家ですが、教育については連邦ではなく各州の所管となっているので、教育制度が州ごとに異なっています。これは、スイスの教育制度の最大の特徴です。

 各州の教育制度の共通点は、義務教育が日本と同じく6歳からの9年間となっていることです。小学校が4~6年、中学校が5~3年というのが平均的で、9年間の義務教育を終えるとほとんどの生徒が高校に進学します。

 約3分の1はギムナジウムなどの普通高校(4年間)に、3分の2は職業高校(3年間)に進み、大学進学希望者は最終学年に大学入学資格(マトゥーラ)を取得して、その成績に応じて希望の大学・学部に進学します。医学部を除いて、大学入学試験はありません。平均で5年程度の在籍で大学を卒業しますが、その間に兵役義務があるため、大学卒業時の年齢は若くても25歳程度になります。

(写真)ギムナジウムでの地理の授業風景

ギムナジウムでの地理の授業風景

 今回取材したノイフェルト・ギムナジウムは、4学年で生徒数は800名、1クラスの生徒数は18名(最大でも24名)です。授業は朝8時から夕方5時過ぎまで行われています。制服はないので、生徒はTシャツ、ジャージ、セーターにジーンズなどの自由な服装です。

 生徒の間で話題になっていたのは、なんといってもドイツで開催されたワールドカップ。もともとサッカーは人気のあるスポーツで、校内で運動をしている生徒の中にも、ひいきのプロ・サッカーチームのユニフォームを着ている生徒が目立ちます。

 スイスには国際オリンピック委員会(IOC:ローザンヌ)や国際サッカー連盟(FIFA:チューリッヒ)の本部が所在することもあり、国際的なスポーツイ・ベントに対する関心が特に高いようです。

(写真)ギムナジウムでの地理の授業風景

ギムナジウムでの地理の授業風景

 ギムナジウムに通う生徒たちは、大学入学資格試験を控えているため課題などが多く大変ではありますが、概ね学校生活には満足しているようです。休みの日にはスポーツを楽しむ生徒が圧倒的に多く、やはりサッカーが人気。ほかには、バレーボール、バスケット、ダンス、サイクリングなども人気があります。

 ユニークな授業としては、環境問題などのテーマに沿って、いくつかの意見のグループに分かれて討論をするロールプレイがあります。自分の考えとは別に、与えられた役割(ロール)に沿った意見を上手に言えるかどうかが重要です。先生も生徒も人の発言を最後までよく聞く姿勢が印象的で、他人の話をよく聞き、自分の意見をしっかりとわかりやすく伝えることが教育の主眼に置かれています。

 日本に対するイメージは、スイスに似て自然も街も美しく、日本人は礼儀正しく穏やかで勤勉であるなど、総じて肯定的なようです。

財団法人世界の動き社発行月刊「世界の動き2006年8・9月号」より

このページのトップへ戻る
目次へ戻る